選択的夫婦別姓制度は少子化対策に繋がるのか?

(写真:アフロ)

これまで夫婦別姓の議論には賛否両論さまざまな意見が出てきています。今回は上野さん(仮名)の実体験を通して、選択的夫婦別姓制度の必要性について検証していきます。

上野さんは都内で会社員をしている40代の女性です。夫と2歳の子どもがいます。

上野さんの実家は明治時代から酒屋を営んでいました。母親は三人姉妹の長女、上野さんは二人姉妹の長女です。母親は父親に婿養子にきてもらい酒屋を継いでいました。そのため、母親側の姓に父親が改姓しているのです。上野さんも子どものときから「お婿さんをもらって家を継いでね。」と言われてきたそうです。

昔は「お婿さん」にくる男性もいましたが、少子化の進んだ今の時代は兄弟が少ないため難しくなりました。上野さんはこれまでお付き合いをしてきた男性に対して上野姓を名乗りたいのでお婿さんに来てもらうことや、事実婚することを相談してきましたが、いずれも受け入れられず20代、30代前半で2回も彼氏に振られていました。その後、このまま上野姓を名乗りたいとこだわっていると結婚自体ができなくなってしまうと思い、あきらめて現在の夫の姓に変更して結婚しています。しかし、いまだに上野を名乗りたいという気持ちが捨てきれずにいるそうです。

大きな農家や資産家でも、今の時代は女性の姓を名乗ってくれる男性をみつけるのは難しく、なかなか結婚できなかったり、結婚が遅くなって子どもを持てなかったり、その家の姓が途絶えてしまったりといった話をいくつも耳にします。このような場合に選択的夫婦別姓制度があれば、ひとつの解決策になるのではないでしょうか。

「実家の名前を継承したい姉妹の会」(略称:姉妹の会)では、実家の名前を継承したいと願う女性たちの声を国会議員に届ける活動をしていて、ウェブサイトでは当事者の方々の声を集めています。このサイトでは、親の名前を継ぎたいと思うことは悪くないんだよ、自然なことなんだよ、というメッセージも発信しています。

また、この会は「姉妹の会」という名称ですが、一人娘さんや、男性(女の子しかいない家の父親、一人娘さんとお付き合いをしている男性など)の声も集めています。

姉妹の会のサイトに寄せられた当事者の声を読むと、上野さんのように夫婦別姓制度の導入を望んでいる方たちがたくさんいらっしゃいます。そろそろ夫婦別姓制度の実現に向けて進み出しても良いのではないでしょうか。

「実家の名前を継承したい姉妹の会」