新絶景「トロルのおちんちん」に起きた悲劇とは/ノルウェー
ノルウェーでは「トロルの舌」という絶景の崖が登山好きの間で話題となっているが、新しい観光名所となるであろう絶景が発見された。その名も「トロルのおちんちん」(Trollpikken/トロルピッケン)だ。
トロル(トロール)とはノルウェーの山奥に住んでいるとされる妖怪だ。南部エーゲルスンにある岩の形は、トロルの性器にそっくり。「トロルの舌」と同程度の観光名所になる素質があるとして、自治体の関係者が「トロルのおちんちん」の宣伝を始めたばかりだった。「トロルの舌」はセルフィー写真が撮影できる場所として、世界中から登山観光客が集まっている。
「トロルのおちんちん」の存在がノルウェー国民に知られたのは、ほんの数日前。13日に地元紙が報道し、国営放送局NRKが20日に伝え、その衝撃的な岩の形がユーモアをもって受け入れられた。
その特別な名前を、報道陣の名前で口にすることを地元の市長はためらっていたが、地元の政治家や観光局はこれから宣伝していくことに乗り気の姿勢を見せていた。
しかし、24日に観光客が現場を訪れたところ、おちんちんの部分が切断されたことが判明。鋭利な道具で切られた跡が残っており、警察はまだ犯人を特定できていない。
「トロルのおちんちん」の宣伝大使となっていたKjetil Bentsenさんは「こんなことをしようと考える人がいるなんて、これほど悲しいことはない」と地元の報道局にコメント。
ノルウェーでは「自然はみんなのもの」という考え方があり、登山好きな人が多い。
破壊された「トロルのおちんちん」の映像は人々に衝撃を与え、「トロルのおちんちんを元に戻そう」という支援キャンペーンがすぐに始まった。わずか1日ですでに532人が寄付をし、115万円が集まっている。
Kjetil Bentsenさんは電話での取材で、「年内の夏あたりにはトロルのおちんちんを再現しなおせると思います。この岩は海賊ヴァイキングがいた時代からずっと存在していたのです。目に届かない場所にあったので、地元民でも実際に見たことがある人は少なめでした。日本人の方にも、きっと楽しい観光スポットになるのではないでしょうか」と答えた。
「トロルのおちんちん」の現地情報はFacebookやInstagramにて。
写真はBentsenさんの許可を得て借用
Text:Asaki Abumi