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温暖化の影響か、春と冬が交互に続く北欧。「これはもう笑うしかない」

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員
雪でスキージャンプ台が見えなくなっているオスロ Photo:A Abumi

5月10日、ノルウェーの人々は、朝起きると窓の外に雪が積もっている光景を目にすることになった。各地では雪が降り続け、首都オスロは最低気温1度を記録(最高気温6,9度)。数日前は最高気温が20~22度と、現地の人々にとっては「夏」という気温だったが、「冬」へと逆戻りした。

20度の快晴から数日後には真冬に逆戻り Photo:A Abumi
20度の快晴から数日後には真冬に逆戻り Photo:A Abumi

雪かきをしたり、喜んでスキーをしている人がいたり、子どもをソリに乗せて歩いている親がいる光景は、春とは言い難い。予想のつかない天気の変化に、地元警察が車の運転手に、「スパイクタイヤがついていない車で運転しないように」と注意を促すほどだった。

Photo: Asaki Abumi
Photo: Asaki Abumi

オスロ郊外では雪が大量に積もり、一面真っ白の雪景色。オスロ市の都市環境局のヨハンソン氏は、「積雪50cmを記録し、冬全体の積雪量を超えた場所もある」と国営放送局NRKに語る。

フィンランドでも似たような現象が起きている。MTV放送局の気象予報士は解説中、ころころと変化する天気に笑いを抑えられなくなる。「次第に暖かくなり、10度になりますが、その後は雪が降り、そして15度になるでしょう。もう、笑うしかありません」と説明。

笑いを我慢できなかった気象予報士の様子は、ノルウェーやスウェーデンなど隣国のメディアでもユーモアを持って報道された。動画はこちら

Photo:Asaki Abumi
Photo:Asaki Abumi

Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信15年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。ノルウェー国際報道協会 理事会役員。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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