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国連も推奨!「昆虫食」をオスロで体験。幼虫たこ焼き、アリ飴はいかが?

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員
ミールワーム(幼虫)をトッピングしたたこ焼き Photo:Asaki Abumi
昆虫を食べる文化が全くないノルウェー Photo:Asaki Abumi
昆虫を食べる文化が全くないノルウェー Photo:Asaki Abumi

食糧危機の打開策として、国連も推奨する「昆虫食」が注目を集めている。

「Pestaurant」という昆虫を食するイベントが2014年に11か国で開催され、1万3,300人もの人々が参加した。6月3日、ノルウェーの首都オスロにある食市場「マートハーレン」内でも同様のイベントが行なわれ、興味津々の地元民が多く訪れた。

コオロギのパイ、幼虫バナナケーキ

材料となった虫の写真を張り出した看板 Photo:Asaki Abumi
材料となった虫の写真を張り出した看板 Photo:Asaki Abumi

「気持ち悪い!」と言いながらも、アリ漬けのチョコレートを口にする若い男性、赤ん坊にミールワームという幼虫を食べさせる父親、「おいしいね!」とコオロギのパイを食べる人など、反応は様々だ。わざわざイベントに足を運んでいる人たちなので、ポジティブな反応のほうが目立った。

昆虫食は文化として浸透していないため、試食は無料でおこわれた。

ノルウェーの人々が好みそうな昆虫食レシピとは?

昆虫食のレシピは多種多様だ。「ノルウェーの人々が食べやすいように」、現場で働くコックたちが、オリジナルのレシピで調理したメニューがだされた。

ピスタチオと蜂蜜で調理したバッタ Photo:Asaki Abumi
ピスタチオと蜂蜜で調理したバッタ Photo:Asaki Abumi
マンゴーシロップ沿えコオロギ、幼虫パン Photo:Asaki Abumi
マンゴーシロップ沿えコオロギ、幼虫パン Photo:Asaki Abumi
幼虫スポンジケーキ Photo:Asaki Abumi
幼虫スポンジケーキ Photo:Asaki Abumi
小さいコオロギのチョコレートケーキ Photo:Asaki Abumi
小さいコオロギのチョコレートケーキ Photo:Asaki Abumi
アリのミント味ホワイトチョコレート Photo:Asaki Abumi
アリのミント味ホワイトチョコレート Photo:Asaki Abumi

ノルウェーの大手メディアもかけつけ、全国ニュースとして大きく報道された。

筆者の予想では、恐らく昆虫食はオスロでは意外とあっさりと今後広まるのではないかと思われる。「新北欧料理」(ニュー・ノルディック・キュイジーヌ)という新風潮の調理法として、高級なグルメレストランを中心に、お洒落な最新の高級惣菜やデザートとなりそうだ。

「虫を食べた!」とシェアしたくなる体験でもあるので、SNSを利用する若者、グルメトレンドに敏感な裕福層から、一般家庭の食卓へと浸透していくのに時間はかからないのではないだろうか。

Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信15年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。ノルウェー国際報道協会 理事会役員。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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