菅首相が会見 「宣言」と「重点措置」全面解除へ(全文1)明かりは日々輝きを増している
基軸である日米同盟はかつてない高みに
外交・安全保障においても日本が歩むべき進路をお示しできたと思います。基軸である日米同盟はかつてない高みにあります。先週には初めて対面での日米豪印の首脳会合が実現し、日本が牽引してきた「自由で開かれたインド太平洋」、この構想を大きく前進させることができました。 日本は今まさに正念場にあると思います。国難というべき少子高齢化、激変する安全保障環境、さらに新型コロナによってデジタル化の遅れなどの課題も浮き彫りになりました。日本の未来のためには成長を実現し、国民の食いぶちをつくっていかなきゃならない、痛みを伴う改革であってもしっかりと説明し実現していくことがますます重要となってまいります。 最後になりますが、この1年、お付き合いをいただいた記者の皆さま方にも感謝を申し上げます。そして国民の皆さま、皆さまのご協力なしには何一つ実現することができなかったと思います。国民のために働く内閣への皆さまのご支援・ご協力に心から感謝と御礼を申し上げます。皆さん、本当にありがとうございました。 司会:それでは、これより皆さまよりご質問をいただきます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして尾身会長にもご説明をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上でご質問をお願いいたします。それではまず幹事社からご質問をいただきます。では日本テレビ、山崎さん、どうぞ。
なぜこれまで病床の確保が進まなかったのか
日本テレビ:日本テレビの山崎です。総理、先ほど会見で、今後の対策について医療提供体制のもう一段の整備が必要だとおっしゃった中に、今後、都道府県と医療機関が協議して、病床や人材確保ができるようにする方針の作成を進めるとおっしゃいましたけども、まさにこのことが難しくて病床の確保がこれまで進まなかったと思うのですけれども、前回の会見でも、総理は医療提供体制の確保ができなかったことが反省点だと述べられましたけども、今日、最後の会見ですので、なぜこれまで病床の確保が進まなかったのか、その原因と改善すべき点について、率直に自らのお考えをお答えください。また、冬に向けて第6波が懸念されていますけれども、次の政権が発足したあと、第6波に備えてまず取り組むべきことはなんなのか、具体的にお聞かせください。 菅:まず、この感染拡大に病床確保が追い付かない状況が続きました。通常、現場からは、新型コロナの治療というのは通常以上に人手が掛かる、医師や看護師が不足している、こういう指摘でありました。そういう中であっても今年に入ってから、病床で1万3000床、ホテル療養施設で2万6000床確保し、改正した感染法の規定にのっとり、また、協力要請も行ってきました。 ただ、いざというときに、すぐにそういう医療チームの体制で病床や人材を確保するというのは、常日頃からそうした体制で取り組んでいないとなかなか現場は難しいということでした。看護師さんはたくさんいても、そのコロナの現場に従事してくれる看護師さんが少ないとか、いろんなことがありましたので、常日頃から都道府県と病院の間で対応することができるように、政府としてもやはり支援をする必要があるというふうに思っております。 ですから私自身は、先般も申し上げましたけれども、ただ病床が空いているからということではなくて、体制をしっかりつくっているということが、なかなかできなかったというのが、たぶんいろんな方の指摘でありましたので、そうしたことも含めて、第6波が来ても、今回、今度はワクチンを打っていますから状況はかなり違うと思いますけども、そうしたときにもやはり感染者数を最小にしながら病床をしっかり確保していく、そういう体制をつくることが大事だと、このように思っています。尾身先生もちょっとよろしいですか。