北朝鮮が弾道ミサイル発射、2カ月ぶり 日本のEEZ外に落下か
韓国軍は6日、北朝鮮が中距離弾道ミサイルとみられるものを東方の海上に向けて発射したと発表した。日本の防衛省は、日本の排他的経済水域(EEZ)の外の日本海に落下したとみられると発表した。北朝鮮によるミサイル発射は2カ月ぶりで、今年初めて。 韓国軍によると、ミサイルは1100キロメートル飛行し、海に落下した。同軍はこの「明確な挑発行為」を「強く非難する」とした。 日本の防衛省は、同日午後0時1分ごろに北朝鮮内陸部から、少なくとも1発の弾道ミサイルが北東方向に向けて発射されたとみられると発表した。 韓国軍は、北朝鮮の今後のミサイル発射に備えて監視を強化するとともに、この日の発射に関する情報をアメリカや日本と「緊密に共有している」と述べた。 ソウルにはアントニー・ブリンケン米国務長官が訪問中だった。ミサイルが発射される前には、崔相穆(チェ・サンモク)大統領代行と会談し、アメリカと韓国の同盟関係は「朝鮮半島の平和と安定の土台」だと述べた。 北朝鮮がミサイルを発射したのは、昨年の米大統領選を目前にした11月5日以来。当時は東側の海岸沖に向けて、少なくとも7発の短距離弾道ミサイルを発射した。 その数日前にアメリカは韓国、日本との3カ国合同軍事訓練で長距離爆撃機を飛行させ、威力を誇示していた。北朝鮮の指導者、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏は、これを非難した。 韓国では尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が先月3日、「非常戒厳」を出し、短時間で解除して以来、数週間にわたって政治的混乱が続いている。尹氏は国会で弾劾され、職務停止となっている。 尹氏に対しては拘束令状が出されており、実際に拘束されるかが焦点となっている。一方、憲法裁判所は、弾劾の妥当性を審理している。 北朝鮮はこれまで、尹氏の衝撃的な戒厳宣言を「正気でない行為」とあざけり、尹氏を「ぬけぬけとファシスト独裁の刃物と銃を自国民に振りかざした」と非難している。 (英語記事 N Korea fires first ballistic missile in two months: Seoul)
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