民事再生法とは? 破産騒動の「船井電機」も適用めざす、再建方法をわかりやすく解説
破産騒動に揺れる船井電機が民事再生法の適用を申請したと2日に明らかにしたが、その民事再生法とは何だろうか。民事再生法とは、会社が倒産した際に、債務を整理しながら再建を目指すための法律を指す。一般的に倒産というと、会社の財産を清算し、債務を消滅させる倒産手続きのイメージが強いが、民事再生法は「再建型」である点がポイントだ。本記事では、民事再生法の特徴や申請条件、申し立てから実行までの流れなどをわかりやすく解説する。記事中には、民事再生法のポイントをまとめたExcelデータも用意しているので、ぜひ活用いただきたい。 【詳細な図や写真】【Excelダウンロード】ここをクリックすると、民事再生法のポイントをまとめた資料のダウンロードページに移動します
民事再生法とは何か
民事再生法とは、会社が倒産したときに債務の整理をしながら再建を目指すための法律を指す。 一般的に、破産や倒産というと会社の財産をすべて清算し、債務を消滅させる倒産手続きがイメージされる。しかし、倒産手続きには「清算型」と「再建型」の2種類がある。民事再生法は「再建型」に該当し、あくまでも会社の存続を図るための法律であることがポイントだ。 民事再生において、債務者は再生計画に基づき、事業を継続しながら債務の返済を進める。再建が手遅れになる前に申し立てを行うことも可能であり、債権者の少ない中小企業が利用しやすい制度であることも特徴と言える。
民事再生法の3つの特徴
早速、民事再生法の主な特徴を確認していきたい。 ■原則として経営権は継続する 民事再生においては、原則として経営陣がそのまま経営権を維持できる。再生計画を実行し事業が軌道にのれば、企業をそのまま継続することが可能だ。 ■手続きが簡易的 利害関係者が少ないため、スピードを要する場合に適していることも、民事再生の特徴だ。申し立てを行ってから再生計画が認可されるまでは6カ月程度と言われている。 ■対象が株式会社に限定されない 対象が株式会社に限定されないことも、民事再生の特徴の1つである。中小企業や個人、学校法人や宗教法人、医療法人も対象に含まれる。