出産後の「パートナーとの関係性」共働き・共育てのピリピリ期を経て学んだことは?
2019年から「性教育YouTuber」として活動してきたシオリーヌさん。2021年には自身の妊活について動画で発信を始め、人工授精を経て妊娠、2022年夏頃に第一子を出産しました。その後、同年10月に自身の会社(株)Rineを設立し、代表として会社を経営しながら、なんと2023年からは大学院にも通い始めたそう。 【画像】妊娠、出産、不妊治療の現在 会社の経営、子育て、大学院進学、YouTuber…。一人の人間として自分の人生をどう“デザイン”していくのか、現在のリアルな生活やその中での葛藤、今思うことについて、連載形式でお届けします。 今回は、出産後の「パートナーとの関係性」について。産前に比べて、夫・つくしさんとの関係はどう変化したのか、いいパートナーシップを築くために取り入れている「家族会議」の内容とは? などについて伺います。
私たちってこんなに仲が悪くなるんだ――。明らかにピリピリしていた共働き・共育て生活初期
――以前の回では、ご出産後の生活リズムの変化などについて伺いましたが、生活が変わっていく中で、パートナー・つくしさんとの関係性も変わったと感じますか? シオリーヌさん 夫婦だけの人間関係を考えていればよかった産前から、「前代未聞の変化に一緒に向き合うチーム」のような関係になった気がします。うちの場合、私が2カ月で仕事に復帰して夫のつくしが育休を取り、授乳が必要な時期は仕事の現場にも来たりして常に一緒に行動していたので、その中で“チーム感”ができていったのかもしれません。 ただ、その関係性も子どもが保育園に入ってからはまた変わって。「共働き・共育て」になったことで、明らかに家の中がピリピリしはじめたんです。それも、「私たちってこんなに仲が悪くなることがあるんだ」とびっくりするくらい(笑)。 そのときに、“家族の形をまた新たに作り直さなきゃいけない感”をひしひしと感じました。そこから半年ほど考えたり、揉めたりを繰り返しながら、新しい生活リズムを作っていきましたね。 ――これまでのインタビューで、お二人は何かあるごとに、話し合いをしているとおっしゃっていました。「家族の形をまた新たに作り直さなきゃいけない」と感じた際も、話し合いを重ねたのでしょうか? シオリーヌ 正直「共働き・共育て」になってから、完全に話し合いの頻度は下がっているのが現状です。もうお互いに疲れちゃって、睡眠優先になっちゃう(笑)。 気持ちを言語化して話し合うって、すごく体力を使うんですよね。意見をすり合わせるのも大変だし、相手が受け取ってくれなくてケンカになったりしたら、さらに疲れるし…。 だから、「これくらいいいか」と見逃しているものがお互いに増えたということは、二人とも同意見でした。二人の関係がピリピリしてしまった時期を経たから、「今は些細なことで話し合いをしているキャパシティはない」ということがわかったのかもしれません。 ただ、「どうせ言ってもわからないから」と話すことをやめているのではなく、今の段階では許容範囲だからいったん置いておく。つまり“ネガティブではない保留”ができている気がするんです。「このモヤモヤが積み重なって我慢できなくなったら話し合おう」と思っているし、「話せば聞いてくれるだろう」という、相手への信頼貯金があるからできることなのかもしれません。