創立は1900年!印刷だけじゃない「TOPPAN」の突破力 デジタル技術で事業を拡大...社長が見据える未来とは!?
社内ジョブチャレンジ制で“良い人材は部署間で取り合い”
―――TOPPANの強みはどのようなことでしょうか? 120年以上、2万社以上のお客さまと信頼をつなげて培ってきた顧客基盤、そして創業以来培ってきた印刷テクノロジーをベースにした技術力、これが最大の強みじゃないかなと思っています。例えば、平清盛が高野山にある金剛峯寺に奉納した両界大曼荼羅の想定色再生版の制作を手がけました。私どものデジタル技術を活用して、「当時はこんな色だった」というのを色々な学術の検証をしながら、当時の色に近づけていくというプロジェクトです。ちょっと長い期間がかかりましたが、取り組ませていただいていて、印刷テクノロジーを最大限に活用してできる1つの事業だったと思っています。 ―――大阪・関西万博まで1年を切りましたが? 大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですので、そういったことに応える意味で、私どものDX(デジタル・トランスフォーメーション)やSX(サステナブル・トランスフォーメーション)に資する商品やサービスを1人でも多くのみなさまに大阪・関西万博の中で体感をいただきたいと考えています。さらにはレガシーとして万博が終わった後でもお使いいただけるようなことができるといいなと思っています。 ―――TOPPANは、これまでで最大幅の賃上げをされましたよね。 人財の確保が非常に重要だと思っています。そのためには働き方、働き甲斐をしっかりと考えるような、人事制度だけではなくて賃金で応えていくことも必要だと思っています。人事制度の取り組みの1つにジョブチャレンジ制度があります。外部の人財をたくさん募集していますが、内部にも人財がいるだろうということで、社内でも希望する社員を募集する仕組みを作りました。既存の部署も自分たちの部署があまり魅力的じゃないとどんどんジョブチャレンジで手を挙げられてしまいますので、会社全体が活性化して非常にいい方向に向かうんじゃないかなと思っています。