衝撃結末!堀口恭司がベラトール王者を3Rまで圧倒も“裏拳”一発で逆転“失神”KO負け…勝者は「厳しい戦いの連続だった」
タイトル戦は5分5ラウンド制で行われるが、3ラウンドまで堀口がポイントで圧倒。判定勝利は、ほぼ手中に収めていたし、ぺティスも、鼻血が噴き出し、相当のダメージが蓄積しているように見えた。 4ラウンドは、グラウンドの攻防で優位に立った堀口に「ブーイング」が飛ぶと、立ち上がり、わざわざスタンディングの攻防に切り替える余裕まであった。おそらく堀口はぺティスの消耗を肌で感じ取っていたのだ。KO決着の手応えがあったのかもしれない。 試合前には、「ぺティスは強い」とリスペクトを口にしており、決して油断したわけではない。 UFCのトップファイターだったアンソニーを兄に持ち、そのDNAは疑いなく、UFCからベラトールに移籍して3戦目にタイトルを奪ったぺティスが初防衛戦となる堀口戦に相当の覚悟を持って臨んでくることはわかっていた。 だが、序盤からセコンドが注意を呼びかけていたぺティスが得意とする「近い距離」に死角があった。 「堀口は、持っているすべてをぶつけてきていた。セコンドからは、“堀口はベストの選手だ。お前もベストをぶつけないと勝てない”と言われていた」 試合後にぺティスは、そう明かした。 UFCに次ぐメジャー団体のタイトル戦にふさわしいレベルの高いファイトにおいては、最終ラウンドのゴングが鳴るまで、勝負の行方はわからなかった。 堀口はRIZINのベルトを獲得した後に「次は迷惑をかけたベラトールに恩返しをしなければならない」と、膝と腰の手術で長期離脱することになり返上していたベルトの奪回に意欲を燃やし、ベラトールと電撃契約を果たした。 RIZINでも年に何試合かは凱旋できる異例の契約で、RIZINの榊原信行CEOは、「堀口がベラトールの王者になるかならないかで大きく(今後の計画が)変わる。RIZINとベラトールの2022年の方向性を占う試合になる」と、このタイトル戦に注目していた。 ベラトール王者となった堀口を凱旋させ、ベラトールの日本大会として、この大晦日のRIZINバンタム級GPの優勝者と対戦させる計画なども練っている一方で「もしぺティスが勝てば、来年の堀口のRIZINでの活動が増えるかもしれない」とも語っていた。 ベラトールの王座奪回はならなかったが、RIZINのベルトは保持しており、大晦日のRIZINバンタム級GP優勝者との防衛戦が来年にはセットされることにはなるだろう。一方でベラトールは来年バンタム級のワールドグランプリトーナメントを開催することを発表した。出場する8人も発表され、堀口もその出場選手に含まれていた。 試合後、担架で控室に運ばれた堀口の意識はハッキリしていたという。