今日桜花賞…1番人気の”純白のヒロイン”ソダシはジンクスをはね返して勝てるのか?
春のクラシックレース初戦、最強3歳牝馬を決める第81回桜花賞(G1、1600m芝)が今日11日、阪神競馬場で行われる。注目は2枠4番に入った”純白のヒロイン”ソダシ(牝3/須貝)だ。珍しい白毛馬のクラシック出走は初。10日の前売りオッズでは、単勝3.2倍と断トツの1番人気に支持されているが、競馬界では「白毛馬は走らない」とのジンクスがあり、いくつかの不吉なデータも。ソダシとはサンスクリット語で「純粋、輝き」を意味する。その名のごとく、桜花賞の舞台で白馬が輝きを放つのか。
4戦無敗。白毛馬初のクラシック挑戦
勝利は白馬の乗ってやってくる…まるで劇画の世界だ。世界的にも珍しい白毛のサラブレッド。芦毛の父・クロフネとぶち模様の母・ブチコの好血統から生まれたソダシは、そのルックスと類いまれなる競走能力で競馬ファンを魅了してきた。売り出されたぬいぐるみは即完売。白毛馬のクラシック挑戦は初で、桜花賞を勝てば初の快挙となる。その可能性はどうなのだろうか。 まずはここまでの戦績を振り返ってみる。 昨年7月の函館芝1800mでデビュー、白毛馬として初めて芝の新馬勝ちを収めると、続く9月の札幌2歳ステークス(G3、芝1800m)ではハイペースの中、早めに先頭から押し切り、2歳のコースレコードで快勝した。白毛初のJRA重賞制覇を達成するとともに自在性と無尽蔵のスタミナもアピールした。さらに違った一面を見せたのが3戦目となる10月の東京アルテミスS(G3、芝1600m)だ。今度は、スローペースの中、2番手をキープすると、ラスト600mで33秒9の末脚を発揮。「切れる」というほどのイメージはなかったが、不安視された瞬発力勝負にも対応した。 「持っている」と感じさせたのが12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1、芝1600m)。サトノレイナスに内から一度はかわされながら執念の差し返しでハナ差勝ち。まさに神懸かり的な勝負強さを発揮し、白毛初のG1勝利を収め、無傷で2歳女王の座に就いた。 ソダシの特長は、好位で競馬ができてラストも強い点。4戦すべてでコンビを組んでいる吉田隼人騎手は、「大飛びで、いい脚が長く使える。2歳のころから完成度は高かったけれど、ここに来てムダな肉がなくなり、落ち着きが出ている。何より勝負強さと運を持っている」とゾッコンだ。