【札幌】J1町田への完全移籍が発表されたDF岡村大八が思い語る/インタビュー
北海道コンサドーレ札幌DF岡村大八(27)がFC町田ゼルビアに完全移籍することが7日、両クラブから発表された。日刊スポーツのインタビューで岡村は、J2に降格した札幌残留と悩みながらも、目標に掲げている日本代表入りのためのJ1クラブ移籍について、思いを語っていた。【取材・構成=保坂果那】 ◇ ◇ ◇ 岡村は新たな挑戦の道を選んだ。町田移籍を決断した。かねて海外でのプレーを夢見ているが、今冬での移籍は「現実的じゃない」と考えていなかった。そんな中、J1初挑戦のシーズンで3位と躍進したクラブからオファーが届いた。今季札幌はJ2。日本代表入り実現のステップを考えると、どうしても遠ざかる気がしていた。 岡村 札幌をJ2に降格させてしまった責任はあるけど、僕の年齢を考えた時、今が一番ピークのパフォーマンスを出せる時期だと思う。日本代表ということを考えると、その時期に上のリーグでプレーしていたいという思いはある。札幌が嫌いとか、出たいとか、不満は全くない。札幌のことは本当に大好きだし、自分は国内ならずっと札幌でプレーするって思っていたので。 移籍の決め手があった。町田には同い年で日本代表のFW相馬勇紀やDF中山雄太が所属する。注目したのは今年初招集された23歳のDFの存在だった。 岡村 町田は望月ヘンリー海輝とか、日本代表選手を多く抱えている。見られる位置にいる。来年はACLもある。海外からも見られやすいという点も多少考える。黒田剛監督が評価してくれているという話も聞いている。 札幌とは25年シーズン以降も契約が残っていたため、億単位の高額な移籍金が発生。この移籍金がハードルとなって獲得を断念したクラブもあったとみられる。町田はそれでも獲得しようと熱心だった。 岡村 21年に群馬から加入した時に札幌には移籍金を払っていただいた。なので自分が成長してクラブにお金をしっかり落とせるようにって考えを持っていた。23年オフの契約更新のタイミングで、複数年契約に更新して、移籍する時はフリー(移籍金ゼロ)ではなく、お金を落とせるように契約した。もし自分個人のことだけを考えれば、フリー移籍の方が良かったかもしれないけど、僕としては札幌への恩をお金という形で還元したかった。 24年は33試合に出場し2得点を挙げた。JリーグによるとJ1リーグで2位のデュエル勝利数(118回)を記録し、守備面で奮闘した。ただ、J1で19位に終わり、9年ぶりJ2降格が決まった。 岡村 応援してくださっているサポーター、全ての方に対して申し訳ない。自分が33試合に出ている中でもっともっと勝ち点を稼げていれば、自分1人で体を張って守れていれば、降格しなくて済んだんじゃないかというのがずっと頭の中にある。チームをJ2に落としてしまったことに本当に責任を感じている。 オフは体も動かしつつ、今季に備えている。昨年は23年11月に右膝内側側副靱帯(じんたい)を損傷し、1月のキャンプもリハビリスタートだった。 岡村 家族と旅行したり、オンとオフをしっかり使い分けたい。去年はケガでオフに体を動かせなくて、体力を戻すことから始まって難しかった。自宅近くのジムを契約したので、たまにはボールも蹴りながら、ベタ休みしないように、25年はしっかりプレーできる体づくりをしていく。