山下泰裕、井上康生輩出の名門柔道部から初の角界入り 東海大4年の岡田綾太郎が高田川部屋入門 ウルフ・アロンが仲介役「上目指して」
東海大は16日、柔道部4年の岡田綾太朗(22)が大相撲高田川部屋に入門することを発表し、神奈川・湘南キャンパスで記者会見を開いた。学生柔道トップの名門で山下泰裕、井上康生ら多くの名選手を輩出している同部から角界入りするのは前例がなく、史上初。相撲経験もない中で異例の挑戦となるが、岡田は「稽古に何回か行かせてもらって、相撲の厳しさや楽しさ、柔道との違いを肌で感じた上で、ここ(大相撲)を目指したいという思いが出てきた。先輩力士の背中を追いかけ、稽古に励み、関取昇進を目指して頑張りたい」と意気込んだ。新弟子検査に合格すれば、11月の九州場所で初土俵を踏む。 【写真】ウルフよりゴツい!スーツの前ボタンもパツパツで締まらない? 岡田は島根県出身で5歳から柔道を始めた。176センチ、165キロの“あんこ型”で、得意技は一本背負いだが、相手に圧力を掛けて場外に押し出すことも多かったという。男子100キロ超級の選手として、22年東京都学生体重別選手権では3位に入った実績もある。 異例の角界挑戦となるが、同部OBである東京五輪100キロ級金メダルのウルフ・アロン(28)=パーク24=が仲介役となった。出身道場の後輩が高田川親方の息子だった縁もあり、同部屋の稽古に岡田を連れて行ったことがきっかけで、本人が入門を意識するようになったという。 会見に同席したウルフは「稽古に連れて行って、岡田は最初乗り気ではなかったが、稽古が終わった後はいい感覚で、相撲を前向きに考えていた。そこから『もしかしたら入門するかもしれません』という話になって、僕もとんとん拍子にいくとは思わずビックリしている」と明かしつつ、「環境も変わって、楽なことは何一つ無いと思う。一日一日自分がなぜ相撲をやっているのか、どこを目指しているのかをしっかり考えて、上を目指してもらいたい」とエールを送った。 また、師匠となる高田川親方(元関脇安芸乃島)は「私も柔道少年だったので東海大は憧れで頂点。名門から相撲に入ってくれる喜びがある。やるからには名門の名を汚さないように肝に銘じてやってもらいたい。相撲は素人だが、相撲はやってない分、楽しみ」と期待を込めた。 ◆岡田綾太朗(おかだ りょうたろう)2002年5月11日、島根県出身。5歳から柔道を始め、右組みで得意技は一本背負い。松江市立第二中、兵庫・育英高と進み、東海大に進学。ウルフのYouTubeチャンネルにも出演している。176センチ、165キロ。