新作85作品から厳選! 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」の注目作品 10
アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-《続秋山記行編纂室》深澤孝史
かつて「義務教育免除地」だった秋山郷、悲願の学校として1924年に誕生した大赤沢小学校が2021年に廃校となった。その歴史を引き継ぎ、同地の調査を続ける深澤孝史の監修のもと、「人間の生活の力を再び手に入れるための学校」として「アケヤマ」を設立。津南エリアに位置するこの場所では、住民、研究者、アーティストなどと、この「共有地」に受け継がれる技術や信仰を学び、実践する取り組みを行なっていく。 江戸後期に鈴木牧之が著した『秋山記行』の続編を記述するように秋山郷の調査を行ってきた深澤は、「秋山での共有地の感覚とプリコラージュ的な生活、そしてこれまであえて語られてこなかったものを語っていく場所」として《続秋山記行編纂室》をオープンした。
草間彌生 《花咲ける妻有》
まつだい「農舞台」フィールドミュージアムで、ひときわ大きな存在感を放つ、水玉模様に彩られた巨大な立体作品。2003年に制作され、常設展示されている。 この地について草間は「妻有は気高い土地である。どんな作品でも大手を広げて自由に包みこんでくれる寛容の地である」と語り、作品についてのコメントをこう締めくくる「野外彫刻は全世界と日本を含めて数カ所作った中でも《花咲ける妻有》は私のお気に入りのナンバーワンである」