【5番勝負】ホンダEクラッチ vs ヤマハY-AMTを比較試乗! 制御が巧みなのは? 乗っていて楽なのはどっち?【インプレ】
アップグレードしたMT vs 新種のAT【比較対決】
ユーザーの手元に届きはじめたホンダEクラッチ搭載のCB650R/CBR650Rと、発売間もないヤマハMT-09 Y-AMTを同時試乗する機会に恵まれた。せっかくなので、5つの項目でインプレッション比較し、勝敗をつけてみたい。 【画像】ホンダEクラッチ(CB650R) vs ヤマハY-AMT(MT-09)【比較インプレ】
完全なMTの「Eクラッチ」と、実質的にはATの「Y-AMT」
駆動系まわりの新テクノロジー界隈が賑やかだ。以前からデュアルクラッチトランスミッション=DCTをラインナップしてきたホンダはクラッチを自動制御するEクラッチ(Honda E-Clutch)を初搭載したCB650R/CBR650Rを発売。諸事情によりしばらく出荷が停止していたが、ついにユーザーのもとに届く体制になり、我々も公道試乗が叶う状況になった。 そして、ヤマハと海外メーカーが相次いで発表・発売したのはAMT(Automated Manual Transmission=オートメイテッドマニュアルトランスミッション)という、マニュアル機構をベースとしながらもアクチュエーターでクラッチ&シフトを駆動する、一種のオートマチック機構だ。 今回は、国内メーカーの最新技術であるホンダEクラッチと、ヤマハのY-AMTを比較試乗することができたので、その印象をお届けしたい。 これらのメカニズムについての詳細な解説は他の記事に譲るとして、それぞれがユーザーにとってどのように振舞う機構なのかを簡単に解説しよう。 Eクラッチは基本的にマニュアルトランスミッション(MT)であり、クラッチレバーも備えている。通常のMTと何が違うのかというと、クラッチの操作を電子制御で自動的に行ってくれることとだ。エンジン始動から発進~停止に至るまでクラッチ操作は不要、エンストの心配もない。それでいて、ライダーはマニュアル操作でいつでも介入できるのが最大の特徴だ。 対するY-AMTは、同じくMT機構をベースとしているものの、クラッチ操作は完全自動、かつシフト操作も自動モードがあり、完全なATと同じような操作形態で走行することができる。その一方で、左手元のレバーを操作することで手動シフトも可能だ。 つまり、完全なMTだが場面によってクラッチ操作をマシン任せにできるのがEクラッチ、手動操作もできるATがY-AMTということになる。 なので、Y-AMTの直接的な競合はどちらかというと同じオートマのDCTのほうではあるのだが、今回は最新テクノロジー同士ということで、あえての比較試乗になっていることをお断りしておきたい。