今週に最後の関門…角田裕毅は7年ぶりの日本人F1ドライバーとなれるのか?
2014年の小林可夢偉以来、7年ぶりに日本人ドライバーがF1に帰ってくるかもしれない。ホンダの育成ドライバーである角田裕毅だ。 2000年生まれの20歳。角田の才能は、早くから評価されていた。2016年にFIAF-4日本選手権の第11戦鈴鹿で4輪レースデビューを果たすと、いきなり2位を獲得。これは同シリーズの史上最年少表彰台でもあった。 2018年にはFIA-F4日本選手権で7勝を挙げ、タイトルを獲得。その圧倒的な速さと強さに、国内のレース関係者の間では「小林可夢偉以来の逸材」とささやく者がいたほどだった。 その才能に目をつけたのが、F1に参戦しているレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)だ。 2005年からF1に参戦しているレッドブルは、レッドブルジュニア・チームと称する若手ドライバー育成プログラムを立ち上げ、チームとしてだけでなく、数多くのドライバーもF1にデビューさせてきた。その中には、4度チャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテル(ドイツ)や、世界三大レースのル・マン24時間で2018年から3連覇したセバスチャン・ブエミ(スイス)がいる。 一方で実力がないと判断されると、育成プログラムから即座に外されるほど厳しいことでも有名で、現在アルファタウリから参戦しているダニール・クビアト(ロシア)は2016年にレッドブルに在籍していながら、シーズン序盤に成績が奮わないと姉妹チームのトロロッソ(現在のアルファタウリ)に移籍させられ、その年限りでいったんF1を去った経験を持つ。 そのレッドブルのオーディションを受け、日本人としてはじめてジュニア・チームの一員となったのが角田だ。そして、そのジュニア・チームの中で最もF1に近い若手ドライバーが角田なのだ。そのことは、今年の第13戦エミリア・ロマーニャGP終了後の11月4日に、アルファタウリがイタリア・イモラで角田のためにF1マシンを使用したプライベートテストを実施していることでもわかる。