独裁者は揃って犬がお好き? 金正恩総書記がプーチン大統領に大型猟犬を贈った意味
世界で「ならず者国家」と称されている両国の急接近に世界中が注視している。 24年ぶりに北朝鮮を訪問したロシアのプーチン大統領(71)が19日に金正恩総書記(40)と会談し、有事の際に互いの軍事支援を明記した「包括的戦略パートナーシップ条約」に署名したと報じられた。 【写真】日ロ外交のアピールか 秋田犬の贈呈式に安倍首相出席の怪(2018年) この署名によってロシア軍のウクライナ侵攻に及ぼす影響はどうなるのか。日本を含むアジア太平洋地域の安全保障環境に変化はあるのか。米国や中国はどう動くのか。まだまだ見えない部分が多いのだが、そんな中、SNS上で話題となっていたのが、金総書記がプーチン大統領に対し、北朝鮮の天然記念物に指定されている猟犬「豊山犬」のつがいを贈ったことだ。 プーチン大統領は犬好きで知られ、2012年には秋田県から「秋田犬」(子犬)の寄贈を受け、ユメ(夢)と名付けている。このため、《「秋田犬」も「宝山犬」も大型犬だから飼うのは大変だろう》《一般の感覚であれば内心、「こんなデカイ犬をつがいで。エライもん、もらっちゃたな~」と困るところだろうな》《犬をもらってもな。これどんな意味があるのか》などと疑問を示す投稿がみられた。 ■独裁的思考の指導者は「忠誠」「従順」「服従」を尊ぶ傾向に… それでもプーチン大統領は謝意を示したと報じられているから、やはり犬が好きなようだが、プーチン大統領に限らず、世界の独裁者は犬好きな傾向にあるらしい。 ナチス・ドイツを率いたアドルフ・ヒトラーがシェパードのメスに「ブロンディ」と名付けて可愛がり、当時は「ヒトラーの動物の恋人」として紹介されていたほか、歴史上、最悪の独裁者と言われる旧ソ連の指導者ヨシフ・スターリンも愛犬家で知られている。 「ヒトラーはなぜ猫が嫌いだったのか」(古谷経衡・コア新書)によると、清末期の権力者、西太后や中国の蒋介石、モンゴル帝国を築いたチンギス・ハーンなども皆、犬好きだったといい、独裁的思考の指導者は「忠誠」「従順」「服従」「上意下達」の縦型社会を尊ぶ傾向にあったようだ。 ちなみに故・安倍晋三首相は新型コロナ禍初期のころ、自宅のソファで愛犬を抱く姿を投稿して批判の声が出ていたが、岸田文雄首相(66)は「私自身、ペットを飼っていない」(2024年3月の参院予算委員会)と答えている。