【50代、3カ月で「使える筋肉」を増やす①】筋肉が減っていくのをくい止め、使える筋肉を増やすには? その秘策をプロ二人が語る!
kyo :そうね。内ももカチカチですよね、固めてる感じ。いちばん動かしたほうがいいのは股関節と肩関節と、そして背骨。背骨は全部が関節ですけど、大事ですよね。 関節を動かさなかったら筋肉も動かなくて固まってしまう。そうやって使わないでいると使えなくなる。若いときは動かせばすぐに使えるようになってたけれど、年を重ねると動かなくなっちゃう。 だから余計に運動なんてしたくなくなる。使える筋肉を増やすために、どうするかですね。
運動習慣のない人に、いきなり筋トレは逆効果?
KAORU:まずは、ほぐしたり緩めたりすることから始めること。 私のメソッドは「ほぐして、伸ばして、正しく使って、強化する」という4つのステップなんですけど。「ほぐして、伸ばして、正しく使う」まででニュートラルな状態に戻して、そこから強化すべきところを強化する。 まず「0」にしてから強化するんです。kyoさんの指導も似ているでしょう? kyo :マイナスを0にしてからですね。まず、長座でもあぐら座でも骨盤が立たない、坐骨で座れない人が多すぎる。その状態で立ってエクササイズなんて無理。悪いほうに行ってしまうこともある。一時はやった開脚とかね、骨盤が立たないのにやっちゃって股関節や内転筋を痛めたりして。 KAORU:そうそう、あなたそれやっちゃだめって人いるいる。若いときは間違ったことをやってもどこかが悪くなることはめったにない。でも40歳を過ぎるとねー。 ほかに、間違ったことをやって痛めているのは膝ですね、多いのは。股関節が使えないものだから膝を使ってしまう。そうすると太ももが使えなくて膝に負担がかかって痛くなる。 kyo :首や肩も痛い人が多いかな。筋肉をつけたいからとマシントレーニングすればいいってものでもない。 KAORU:いいトレーナーさんに出会うのももちろん大事なんだけど、自分がどうして今痛くなっているのかを考えて、「もしかして原因は姿勢にあるのかな」とか、理由を探ってほしい。 そして自分でケアできたほうがいいじゃないですか。 kyo :結局、運動にしても筋肉をガチガチに固めるだけではだめで。うちのレッスンにもあるようなダンスとかね、不安定な動きの中ででも使える筋肉が本当にいい筋肉。やっているうちにいつしか体の奥、インナーの筋肉が使えるようになっていて、あとは自由に動けるというのが理想だと思う。 KAORU:私も、いつも言うのは「踊るように生きていくのがいちばんいい」ってこと。例えば上のほうにある物を手で取るときに、うーんと腕も肩も脇も背中も、全部伸ばして取ったほうがダンスみたいできれいですよね。きれいな動作は関節にも筋肉にもいいんです。 kyo :人は本当は教えられなくても、本能で自然にケアする方法を知っているはずなんです。日常動作の中で、本来はねじるも伸ばすも全部無意識にできる。それが筋肉にもよい影響を与えるようにしたい。