《倉田真由美さんが語る最愛夫の死後の大問題1》「いまだから言える、夫の葬儀は大赤字」 「東京は高すぎる!」
夫は豪勢な葬儀をしたいと思っていなかった
――戒名などにも費用がかかったのではありませんか。 倉田:お坊さんも呼んでいませんから、もちろん戒名は付けていません。それなのに、この価格なんですよ。500万円って、いい車が買えちゃう金額じゃないですか。確かに参列した人数が多いとはいえ、福岡の葬儀社でバイトしていた妹によれば、福岡では社長の葬儀でもこんな金額は見たことないそうです。対して、東京では1000万円とか普通にあるそうですから、東京が総じて高いんだなと思います。 ――田舎だったら中古の家が買えますね。しかし、大事な人がなくなったときは気持ちが落ち着いてないし、気が動転していたら言われるがままに払ってしまう人も多そうです。 倉田:普通に払う人はいると思いますよ。元気もないから、それで構いませんと、交渉が面倒臭くなっちゃう人もいるんじゃないかな。私は葬儀にかかるお金はもっと知られるべきだと思う。できれば、予算を生前に決めておくのが理想でしょうね。元気なうちに2人で、葬式をするかしないかも含めて話し合う必要があると実感しました。 ――葬儀を振り返って、後悔はありましたか。 倉田:葬儀自体はお花もいっぱいで、華やかで良かったと思います。ただ、夫はそんな豪勢な葬式をしたいと思っていなかっただろうし、それだけお金を使うなら子どもに何か買ってあげた方がいいと考えたことでしょう。しばらく経ってから夫のお別れの会をやったのですが、にぎやかで夫らしい会で、そっちのほうが思い出に残っているかな。夫はすごいものを作った人ではないけれど、みんなの記憶に残る人だからたくさんの人が来てくれました。お別れの会の方が、参列する側も気が楽だというのはあるかもしれないですね。結婚式みたいに音楽を流して、故人の思い出を語り合うほうが今の時代に合っているのかなと思います。 取材・文/山内貴範
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