43歳サラリーマン、実家の仏間の床から出てきた〈タンス預金8,000万円〉に歓喜→1年後〈追徴税額4,500万円〉で悲鳴…家族すら知らなかった「タンス預金」が税務署にバレた理由【税理士が警告】
多賀谷会計事務所の宮路幸人税理士によると、税務調査で最も指摘されるのが「現金・預貯金の申告漏れ」だといいます。たとえ、家族すら存在を知らなかったタンス預金であっても、税務署に誤魔化しはききません。8,000万円もの現金を相続財産として申告せず、多額の追徴課税を支払うこととなってしまったAさんの事例をみていきましょう。が解説します。 【マンガ】貯金2,000万円の45歳・元サラリーマン…“築40年・家賃3万2,000円のボロアパート”で始めた「理想の暮らし」
見つかったのは8,000万円の「タンス預金」
サラリ-マンのAさんは43歳です。このたび、祖父が98歳で大往生を迎えたことで、古くなった実家を新築に建て替えることになりました。Aさんの両親は70代と高齢であるため、諸々の手続きはすべてAさんが引き受けていたそうです。 取り壊しの最中、作業員が大声をあげてAさんを呼びます。なにごとかとAさんが作業員のもとへ駆けつけると。そこにはまさかの光景が……。 作業員「あの、Aさん。これ……」 Aさん「えっ! ちょ、ちょっと待ってください。おーい! みんなちょっと来てくれ!」 なんと、作業員が仏間の床から発見したのは、大量の現金でした。あとから数えるとその額はおよそ8,000万円。家族はあまりの出来事に騒然となりました。 Aさん「なんでこんな大金が……。父さんも母さんも知らなかったの?」 A父「当たり前だろう。知っていたら家を壊す前に取り出しているに決まっている」 B母「でも確かにお義父さん、よく仏間に籠っていましたよね……倹約家にみえたのに貯金も少なかったし、なににお金を使っているんだろうと思っていたけれど、まさかこうやって貯めていたなんて」 Aさんの実家は古くからその地域で一番の商店であったことにより、お金はそれなりに稼いでいたはずでした。またなにより、祖父はよくいえば倹約家でしたし、悪くいえば“ケチ”で、孫であるAさんもお小遣いをねだっては「そんな金はない!」と怒られていた記憶があったそうです。 家族会議の末、両親はきちんと相続財産として申告しようと提案したものの、Aさんの「俺らでさえ知らなかったんだから、誰にもバレるわけないだろ。国に奪われるなんてケチなじいちゃんも怒るはず」という強い主張により、この場で山分けをすることにしました。 70代のAさんの両親が半分の4,000万円。長男のAさんが2,000万円、妹のBさんが2,000万円をそれぞれ受け取ったといいます。
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