「肉」は膀胱炎など「尿路感染症」の原因になる、世界で患者が急増 感染を防ぐには
尿路感染症を防ぐには
尿路感染症の予防は衛生管理を徹底することから始まる。 重要なのは、食肉(特に鶏肉、七面鳥肉、豚肉)の扱いに気をつけることだ。具体的には、頻繁に手を洗う(石けんを使って20秒以上)、調理場や調理器具を使うたびに掃除と消毒をする、肉は安全な温度まで加熱する、などが挙げられる。 リュー氏は、抗生物質を使っていないと明記されている肉を選んでも、耐性菌にさらされる場面を減らせると言う。 コミター氏はそのほかに、調理のとき以外にもこまめに手洗いをすること、排尿・排便後には前から後ろに向かって拭くこと、水を十分に飲むこと、性交後に排尿することを勧めている。 コミター氏は、尿路感染症の最悪の結果を避けるには、気になる症状があったり、症状が悪化したりしたら医師の診察を受けることが最善だと言う。「発熱や、高齢者に多く見られがちな精神状態の変化がある場合には、より深刻な感染症が起きている可能性があります。このような場合は、入院や長期間の治療が必要かもしれません」 適切な予防策と治療によって最悪の事態は避けられることが多いとラザルス氏は言う。「尿路感染症は、早期に診断できれば十分に治療できます」
文=Daryl Austin/訳=三枝小夜子