ChatGPTの”反抗的な回答”に驚いた…!「あなただけが正しいのではない」「いいえ、やりません」…人間のように振る舞う「AIの危険性」
来年グーグルを抜いて世界一になるかも
2022年11月末にChatGPTがリリースされてから今月で2周年を迎える。 その利用者数は当初から鰻登りに増加し、今年10月にはウェブ・トラフィックの世界ランキングでグーグル(第1位)、フェイスブック(第3位)、X(第6位)などに次ぐ第8位にまで上昇した。今の勢いが続けば、来年あたりにChatGPTはグーグルを抜いて世界1位になるかもしれない。 【マンガ】グーグルが上場したときに「100万円」買っていたら、今いくら? 最初のうちは、ChatGPT(のようなAI)が私たち人間の言葉を理解して答えを返してくるだけでも驚きだった。当時、真っ先にこれを使い出したのは中高生や大学生たちで、宿題や小論文などの課題を自分でやらずにAIにやらせるなどの理由から問題視された。今でも、その傾向は続いているが、もう誰も口やかましく責めなくなった。恐らく「一旦受け入れた上で対策を講じるしかない」というのが教育関係者のほぼ一致した見解ではなかろうか。 一方、一般人によるビジネスや私生活などへの応用では、(グーグルなどの検索エンジンに代えてChatGPTに)さまざまな質問をして回答を得たり、メールやレポートなどを代筆させたり、外国語の文章を翻訳させたり、コンピュータのプログラミング(コーディング)をやらせたり、いろいろな料理法を尋ねたり…と、ありとあらゆる使い方がなされるようになった。 恐らく今のChatGPTはそれを使う人によって全く位置付けが違ってくるだろう。つまり個人の興味や生き方、働き方に応じて、その使い方は異なるということだが、それだけあらゆる方面への対応能力がついてきたということになる。開発元のOpenAIが目指す「AGI(Aritificial General Intelligence)」を字義通りに捉えるなら「あらゆる用途に対応できる人工知能」だが、すでに現時点でもそれにかなり近づいてきたと言えるかもしれない。 その一方で、もちろん課題も少なくない。いわゆる「幻覚」と呼ばれる「でっち上げ情報」や「誤った回答」などの問題は未だ完全に解決されていない。 また政治やイデオロギー、様々な社会的差別など扱いが微妙な問題については、かなり以前のChatGPTは明確な回答を避ける傾向があった。 この点について、今はどうであろうか。以下は筆者が最近のアメリカ大統領選について気になる事柄をChatGPTに尋ねてみた時の様子である(スクリーン・ショットは読み難いので、Q&Aの部分を本文にコピー&ペーストして紹介する)。