かつては“禁断の恋”もあったが今年はほっこり? ペンギンたちの個性が炸裂する「すみだペンギン相関図2025」、推しペンの詳細も完全網羅
■飼育長推しも? ペンギンだけじゃない、すみだ水族館の推し活事情
そうしたペンギンたちの動向に熱い視線を注ぐのが「羽毛さん」たちだ。羽毛さんとは、すみだ水族館のペンギンを推してくれている人たちのファンネームで、SNSには多数の「#羽毛さん日誌」が投稿されている。 「羽毛さんたちの投稿で気付かされることも多く、私たちも『#羽毛さん日誌』は日々読ませていただいています。最近、特に羽毛さんたちが注目してくださっているのが、すみだ水族館で生まれた同士の初のカップルのわっしょい×つむぎです。ややこしい恋愛模様が繰り広げられる中、幼なじみから順当に愛を育んだ"わしょつむ"が『尊い!』と羽毛さんたちも、暖かく見守ってくださっています」 姫オーラを漂わせている子や、常にオラついている子、写真を撮られるのが大好きな子(カメラを向けると止まってくれる)などなど、個性豊かなすみだ水族館のペンギンたち。箱推しはもちろん、特定のペンギンを推す人も増えているようだ。 「いわゆるアイドル顔というんでしょうか。さくら、しらたま、こうめといった、小さくて丸っこくて目のくりくりしたアイドル顔の子に人気が集まりやすい傾向があります。SNSでは、あめの投稿も多いですね。ぷえっぷえっという赤ちゃん返りした鳴き声が可愛いと評判です」 すみだ水族館では相関図のほかにも、20問の診断に答えるだけで推しペンが見つかる「推しペン診断」や、ペンギンが腕に付けているカラーバンドの色で個体識別ができる「ぺんたごん」といった、推しペン活動をさらに楽しめるシステムをホームページで展開している。 「今では本当にたくさんの方が推しペン活動をしてくださるようになりました。推しペンと同じバンドをつけたぬいぐるみを抱っこして、水槽を覗いているお子さんを見かけるとほっこりしますね。羽毛さん同士のカップル成立もあるようで、水槽の前でブライダルフォトを撮ってくださった方もいました。中には飼育長の推し活をされている方もいて。飼育長の名前入りうちわを持参して来館された時にはびっくりしました(笑)」 オットセイやチンアナゴ、ウミガメなどを推す人もいて、ますます捗るすみだ水族館の推し活。2024年版からは英語版の「すみだペンギン相関図」も公開され、推しペン活動もグローバルに広がっていきそうだ。 「当館は海外からのお客様も多く、最近は『アンズはどこ?』などと聞かれることも増えました。相関図はホームページで公開していますので、気になる子がいたら来館していただいて、相関図に書かれていることの"答え合わせ"をしていただけたら。飼育スタッフにも気軽に声をかけていただけたらうれしいです」 取材・文/児玉澄子 【プロフィール】 すみだ水族館 飼育スタッフ 春日さん 推しペン:こうめ♀ プールにいるといつもそばに寄ってきてくれて、仲良しだから。あごを乗せてくれるところもたまらなくかわいい。 企画広報チーム 山口さん 推しペン:ももは♀ すみだ水族館の広報になって、初めて生まれるところから携わった子で思い入れが深い。生まれる前からかわいくて、生まれてからも、大きくなってもかわいい。