敦賀原発、初の審査不合格 原子力規制委員会が正式決定 再稼働を認めず
原子力規制委員会は13日、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の原子炉直下に活断層が走る可能性を否定できないとして、再稼働の条件となる安全審査に不合格とすることを正式決定した。平成24年の規制委発足後、再稼働を認めない全国初のケースとなる。日本原電は廃炉にせず、審査の再申請を検討しているが、規制委の決定を覆す道筋は見えない。 東京電力福島第1原発事故後に策定された新規制基準は、活断層の真上に原子炉など安全上重要な施設の設置を認めていない。規制委は今年8月、「基準に適合しない」と明記した審査書案を了承し、一般から意見を公募していた。 審査では、2号機原子炉建屋の北約300メートルで見つかった「K断層」が活断層か、原子炉直下まで延びているかが焦点となった。規制委は日本原電が提出した資料などを精査し、いずれも可能性を否定できないと結論づけた。 日本原電は平成27年に審査を申請。「活断層は存在しない」との主張を繰り返したが、その根拠となる提出資料の誤記や無断書き換えなどの不備が相次いで発覚。審査が2度も打ち切られる異例の経緯をたどった。 国内にある建設中を除く33基の原発のうち、電力各社が規制委の審査に申請したのは25基。これまでに17基が合格し、13基が再稼働した。