教育インフルエンサー「じゅそうけん」が語る中学受験で“やってはいけない”受験校選び
大学全入時代、それでも中学受験をする意義とは
--生まれた子の3人に1人が東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県)というデータにもあるように、都市部では人口が集中し、受験が過熱する一方で、地方では少子化が加速し、部活動ができなくなったり、学校の統廃合が進んだりしています。日本全体で見れば「大学には選ばなければ全員入れる」と言われる時代にあっても、中学受験をする価値があるとしたらどういうところなのでしょうか。
おっしゃるとおり、現状を見ると、正直言って半分ぐらいの人は高校受験でも良いんじゃないかなと思うんですよ。それでもあえて、お金と時間をかけて中学受験をする意義があるとすれば、「こういう環境に行かせたい」という明確な軸があるかどうかではないでしょうか。
それが大学附属校なのか、男女別学なのか、宗教のある学校なのか。中高一貫校にはそれぞれの学校に個性やカラーがあります。家庭の中で、子供にはこういう環境で6年間学んでほしいといった希望があるなら、環境を選ぶことができるという点で中学受験には価値があるんじゃないかなと思います。
もうひとつ、これも重要だと思うのは、明らかに中学受験にしか向いてない子がいるということです。高校受験は内申が大きな比重を占めることも多く、学級委員をやったり、課外活動や副教科ももれなく頑張ったりできる子は有利になる一方、テストの順位や成績は良くても、発言量が少なかったり、主体性のアピールが苦手だったりする子には不利です。中学受験ならペーパーテスト一発勝負なのに、高校受験を選んだために内申点のせいで志望校に行けなかったというケースは少なくありません。ですから、お子さんが高校受験には不利なタイプだと感じるなら、中学受験をする価値は大いにあると思います。
“トロフィーキッズ”を求めていないか
--数ある中高一貫校の中から、子供の受験校を絞り込んでいくのは難しいと思うのですが、じゅそうけんさんから見た「やってはいけない」受験校選びとは、どういう選び方ですか。