教育インフルエンサー「じゅそうけん」が語る中学受験で“やってはいけない”受験校選び
受験後のさまざまなエピソードを聞くと、マイペースで自由に伸び伸びできる、自主性を重んじる学校が向いている子もいれば、学校がきちんと面倒を見てくれる管理型の学校のほうが過ごしやすい子、あるいは共学より別学が向いている子もいる。繰り返しになりますが、学校選びでは子供をよく観察し、その子にフィットする環境を選ぶことが本当に大事です。
そんな学校選びの手掛かりになればと、今回の著書には最初に「受験校マッチング診断」というフローチャートを付けています。
別学か共学か、進学校か付属校か、管理型か自由型かといったいくつかの項目があり、チャートに沿ってYES/NOに答えることでざっくりお子さんの特性に合う学校のカラーがわかるようになっていますので、よかったら参考にしてみてください。
発達障害への対応は思い切って学校に相談を
--この本には、「発達障害の子の受験校選び」という章があります。この章を書かれたのはなぜですか。
最近は発達障害という言葉が広く知られるようになりましたが、発達障害と診断がつかないグレーゾーンを含め、発達に特性のある子をもつ親御さんは学校選びに苦労されている印象があります。周りと比べて注意力が足りず、落ち着きがなかったり、コミュニケーションがうまくとれなかったりといった傾向がある子にこそ、その子に合った学校選びが大事かなと思います。
一部の私立校、特に男女別学では、発達障害という概念が普及する前から、そういう子供たちも受け入れ、自然に学校生活が送れるような土壌ができているところが多い気がします。「ちょっと変な奴」と思われても、その子の特性をそのまま長所として伸ばしていけるので、中学受験は発達に凸凹のある子にも向いていると思います。
その一方で、正しい理解が追いついておらず、「それは甘えだ」というスタンスの学校もあるようなので、ここはやはり、学校説明会や個別相談で「こだわりが強い傾向があるのですが□」などと思い切って直接相談してみることをおすすめします。