BリーグでのHC経験を引っ提げ、韓国バスケ界初の日本人コーチに就任した森山知広の挑戦(後編)「1日が終わるのがすごく早い」
5ラウンド総当たり、中2~3日での試合…知られざる韓国女子リーグ
神戸ストークスなど国内プロリーグでヘッドコーチを歴任し、韓国女子リーグWKBLに所属する『ハナ銀行女子バスケットボール団』のコーチに就任した森山知広のインタビュー。後編ではWKBLのレギュレーションや、コーチとして果たしたい役割について話を聞いた。 ──WKBLについて簡単に教えていただけますか? チーム数は6で、5ラウンド総当たりの30試合を戦って上位4チームがプレーオフに出場します。10月末に開幕して、プレーオフを含めて3月末でシーズンが終わります。あと、日本と違うのは土日の連戦がないことですね。平日も含めて中2日か中3日でどんどん試合を消化していくので、シーズンが終わるのが早いんです。同じ相手と5試合やることので、1~2巡目で相手の特徴をつかんで、3~5巡目はお互いに駆け引きしながら戦うというスタイルのようです。 ──ちなみにハナ銀行の昨シーズンの成績は? 初めてプレーオフに進出して、セミファイナル敗退でした。今年はまずはファイナルに進んで、チャンピオンシップを獲りたいねと話し合っています。 ──アジア枠でハナ銀行に入団した、元山梨クィーンビーズの石田悠月選手はどのような立ち位置ですか? 石田は現状、セカンドユニットのコンボガードとしての役割ですね。 ──ちなみにコーチはどのような役割を担っているんですか? 今はメインで練習を組み立てさせていただいています。 ──チームに合流したのは8月中旬ですよね。いきなりの大役です。 プロリーグでのヘッドコーチ経験を買っていただいて、ありがたいことにキム・ドワン監督からは「気づいたことは遠慮なく言ってほしい」と言われていて、「こういう時に君ならどうする?」とか「こう思ってるんだけどどう思う?」みたいなコミュニケーションもよく取らせていただいています。 でも基本的には何でも屋です。韓国で言う『首席コーチ』…日本でいうアシスタントコーチ2名とも連携しながら、スカウティング、ビデオクリップ作り、ミーティングの資料制作、プレーデザインなど、本当にマルチにやらせてもらっています。日本にいたときよりも1日が終わるのがすごく早いですね。