中央官庁情報 厚生労働省 少子高齢社会においていのちと人生を見つめわが国のあり方を創る 受験ジャーナル
国家公務員総合職試験,一般職試験に合格すると,その主な職場は「国の行政機関」である1府12省庁,つまり,内閣府および11省+国家公安委員会(警察庁)となる。さらに各省の下には外局である庁や委員会が置かれており,地方に出先機関を設けている省庁も多い。国家公務員の職場は実に幅が広いといえるだろう。それぞれの官庁が取り組んでいる仕事内容や課題などを紹介する。 ■ゆりかごから墓場まで最も身近な行政分野 厚生労働省は,「ゆりかごから墓場まで」という言葉に象徴されるように,一人ひとりの一生に寄り添う,最も身近な行政分野であり,医療,介護,年金,労働,福祉など,国民生活に密着し,幅広い分野に取り組んでいる。 すべての国民の暮らしと仕事の安心を確保するとともに,若者・高齢者,女性・男性,障害や難病のある方など,誰もが安心と生きがいを感じられる「すべての人が活躍できる社会」の構築に向けた取組みを推進している。 日本が直面している少子高齢化という大きな課題の中で,厚生労働省の果たすべき役割は大きく,予算は国の一般歳出の半分以上を占めている。厚生労働省の業務は,幅が広く,責任の重い,ダイナミックな行政であり,言い換えれば,「厚生労働省から世の中を変えるチャンスがある」ということでもある。 厚生労働省のミッションは,すべてのライフステージにおいて一人ひとりが安心して一生を送ることができる社会をつくるとともに,日本の経済発展の基盤を支えることである。今を生きる国民だけでなく,子ども世代や孫世代である将来の国民にも「この国に生まれてよかった」と思ってもらえる社会をめざし,未来にわたってこの国を支えていくために,日々の業務に取り組んでいる。 ■国民の健康を守る 〈医政局〉急速な少子高齢化に伴う疾病構造の多様化,医療技術の進歩等,医療を取り巻く環境が変化している。 医政局では,こうした変化の中でも,すべての人が良質かつ適切な医療を受けられるよう,地域における医療提供体制の確立や医療人材の育成・確保,医薬品・医療機器等に関する研究開発支援やイノベーションの促進等により,質が高く効率的な医療提供体制の構築に取り組んでいる。 〈健康局〉国民一人ひとりが健康で質の高い生活を送り,それぞれの能力を発揮できる社会の実現に向けて,健康づくりやがん対策,望まない受動喫煙の防止等の公衆衛生対策に取り組んでいる。