帰還中のはやぶさ2は今 JAXA会見(全文3)帰還には非常に精密な誘導が必要
リエントリー精密誘導はイオンエンジンで?
しんぶん赤旗:赤旗新聞の【ナカムラ 00:36:30】といいます。今、第2期のお話があったんですけど、そのあとのリエントリー精密誘導というのは、これもイオンエンジンでやるという理解でよろしいんでしょうか。 吉川:はい。ここはイオンエンジンではなくて、化学エンジンですね。「はやぶさ」のときには化学エンジン使えなかったので、この場、この精密誘導もイオンエンジンでやったんですが、今回は化学エンジンでやるということになります。 しんぶん赤旗:あと、イオンエンジンの復路の増速は、さっき減速100メートルパー秒というふうにおっしゃっていたと思うんですけど、残りのというか、第2期ではどれぐらいを目指しているんでしょうか。 吉川:第2期は、これ、前回の記者説明会の資料にはあったと思うんですが、だいたい150メートル毎秒になります。 しんぶん赤旗:ありがとうございます。あとすいません、ちょっと別の、中和器のスピンオフのほうの話なんですけど、これ、ちょっと仕組みがよく分からなかったんですけど、真空の中にある微量の何か帯電しているものに、新たに中和器側から逆のほうの帯電しているものをくっつけるようなイメージでよろしいんでしょうか。ちょっとその辺りもうちょっと詳しく教えてください。 細田:はい。実に難しいのをこの1枚にしちゃってすいませんでした。イオンエンジンから出てくるのは、イオンエンジンとしてはイオンと電子を別々に出しているんですけれども、これ実はプラスもマイナスも両方とも出せるんですね。装置の中の帯電というのはプラスもマイナスもどっちもありますので、イオンエンジンから出てきたイオンと電子がそれぞれのほうに勝手に寄っていって、これを消してしまうというのが動作原理になります。 しんぶん赤旗:そうすると、もともとの真空中にあるものも、一応トータルで見ればプラスマイナスゼロのところに、プラスとマイナスを入れてあげて、くっついたところで一緒になりますよという、ゼロになりますよというイメージですか。 細田:そうですね、はい。例えば使われなかったものは壁からまた戻って、イオンエンジンに戻ってきますので、余ることはないですね。 しんぶん赤旗:分かりました。ありがとうございました。 司会:それでは次のご質問ある方。前から2列目の方。