帰還中のはやぶさ2は今 JAXA会見(全文3)帰還には非常に精密な誘導が必要
司会:では次の質問。真ん中の列の前から2番目の方。 読売新聞:読売新聞の【イナムラ 00:33:31】といいます。すいません、簡単な質問で恐縮なんですけど、この第2期イオンエンジンと、第1期の運用の違い、これを簡単に教えてもらってよろしいでしょうか。 細田:第1期と第2期で、ぱっと見は数字しか違わないんですけども、第2期のほうはこれ、地球への帰還軌道、最後のところの、最後は地球帰還に向けて非常に精密な誘導が必要となります。時間もタイミングも場所もそこに合わせなければいけないということで、イオンエンジン、力が弱いので、ちょっと止まったら、少しその分噴き足せばリカバーできるんですけど、後ろが決まってしまうとだんだんそのマージンがなくなっていって、少し止まるとそれが、影響が大きくなるというところが非常に苦しくなりますので、第1期よりも第2期のほうがそういう、異常に対してより対策を講じる必要があるということで、運転としてはシビアな運用になります。 読売新聞:難易度としては第2期のほうが高いということなんですか。 細田:はい。高いですし、私の胃の痛さも全然レベルが高いです。
第2期の開始期間と終了の予定は?
読売新聞:ちなみに、この第2期の開始期間と終了の予定っていうのは、どのくらいを予測されているんでしょう。 細田:今のところ、後ろのほうの参考、16ページにも書いてありますが、だいたい5月~9月ぐらいということで、ぐらいしか今はざっくり、聞いております。 久保田:技術としては、基本的には同じなんですけども、第1期が2カ月、それから第2期が4カ月ぐらい取ってます。今、細田からお話ありましたように、後ろが決まっているので、やり直しが利かない期間という意味では、第2期になりますので、そこはより慎重にしたいという。技術的には同じことを行うのが基本となっています。 読売新聞:そうすると、この帰還日が決まるっていうのも、第2期のエンジンの試験結果次第で左右されると。 久保田:はい。第2期の軌道制御、イオンエンジンの状況に応じて、若干ずれるということもありますので、今はちょっと幅を見ているところです。 読売新聞:例えば、この第2期の試験結果によって、どうなると後ろ倒しになっちゃうのかとか、こうなると逆に早まるってことはないんでしょうけども、どういう影響を及ぼすのかっていうのを、ちょっと教えてもらっていいですか。 久保田:はい。少し遠回りするか近くなるかで、時間的なものは少し変わってきますけども、その辺は慎重に行って、計画どおりいくように今は進めています。 読売新聞:ありがとうございました。 司会:では次の質問ある方。では一番前の右側の方。