「ベビタピトーキョー」に「トイカメラ」…Z世代の次“α世代”にウケるヒット商品の共通点は?
「α(アルファ)世代」は「Z世代」に続く次の世代のネーミングです。一般的に2010年~2024年ごろに生まれた世代を指します(2024年時点で最年長は14歳)。「α世代」の志向を分析すると、彼らにウケるヒット商品の共通点が見えてきました。(穂座来萬大/5時から作家塾®) 【この記事の画像を見る】 Z世代に関しては日々多くの情報が見られる一方で、α世代については見聞きすることは少ないかもしれない。 しかし、ニッセイ基礎研究所の調査によると「α世代」はZ世代とは違った価値観、生活様式や行動を取っている、非常に興味深い世代であるという※1。彼らはいったいどんな志向を持ち行動しているのだろうか。 ● 「α世代」とは? 「α世代」というネーミングは、オーストラリアの世代研究者学者マーク・マクリンドル氏により2005年ごろに考案されたと言われている。α世代の多くは、ミレニアル世代(1981~1996年ごろに生まれた世代)の子どもにあたる世代である。 世代別人口で見ると、α世代は日本では約700万人。Z世代が約1500万人なので約半数であり、親世代のミレニアル世代約2200万人と比べてもその1/3程度、日本では最も人口の少ない世代である。 しかし世界的に見ると、2025年までに約20億人に達すると予測されており、世界史上最も人口の多い世代になると見込まれている※2。彼らはまだ経済活動には自律的に加わっていないが、人口的に見て将来のグローバル経済に関与する最大ボリュームの世代として注目されているのである。
● オンライン世界は生活圏の一部 そんな彼らα世代は、いったいどんな特徴があるのか。また、どんな価値観や生活様式を持ち、行動する傾向にあるのか。彼らの特徴や傾向を研究する「α世代ラボ」の大宮代表に聞いてみた。 「α世代ラボ」はα世代に焦点をあてて、α世代関係者(本人/親/教育現場/専門家等)へのインタビューや調査の実施を通して当世代を研究している。 大宮代表によると、α世代には3つの特徴があるという。 1点目は、彼らがオンラインの世界、つまりインターネットを自分たちの生活圏の一部として認識していることだ。 α世代は、日中は学校でリアルな友だちとコミュニケーションを取っているが、放課後になるとオンラインゲームの世界で再び集まり、交流を楽しんでいるという。 「私たちの世代では、学校の後には公園や友だちの家に集まって遊ぶことが当たり前でしたが、今の小学生はオンラインゲームを通じて交流するのが日常です。オンライン(バーチャル)とオフライン(リアル)の境界線が曖昧になり、両者が融合していると言えるでしょう」(大宮代表) α世代は、ゲームやスマートフォン、パソコンを持っていることが当たり前の世代だ。 そんな世代の娯楽として人気なのはやはりゲームだという。 いつの時代も人気なゲームだが、α世代は生まれながらにしてデジタル機器だけではなくインターネットも身近にあるため、必然的にリアルタイムに楽しさを共有することができるオンラインゲームが選ばれるという。