「自分がしっかりした新党作らないと」 衆院選受け名古屋・河村市長
名古屋市の河村たかし市長は1日、市役所で定例記者会見に臨んだ。前日に投開票された衆院選の結果について「金銭スキャンダルまみれの自民党は嫌だが、共産党と一緒にやる立憲民主党には任せられないということ。日本の構造自体を揺るがすにはまったく至っていない」などと指摘。その上で「自分がしっかりした新党を作って、名古屋でやっている庶民革命を国で進めたい」と、今後も国政進出を探る意欲を示した。
減税の候補擁立断念は「維新にとってプラスだった」
今回の衆院選に対して、河村市長は前埼玉県知事の上田清司参院議員と新党を結成する動きも探ったが、断念。自身の率いる地域政党「減税日本」としても2010年の設立以来、初めて主要な国政選挙に候補者を擁立しなかった。 会見で河村市長は「新党を作ってやろうとは思っていたが、なかなかうまくいかなかった。そういうこともあって単独の擁立というのには向かわなかった」と明かした。 一方、これまでも選挙協力をしてきた「日本維新の会」が今回の衆院選で躍進したことについては「署名偽造問題で維新の話がブワーッと出てきて、あれは悪かった。だけど、うち(減税日本)が候補者立てなかったのは維新さんにとってはプラスだったと思いますよ」と述べた。今後も維新との連携は探っていくつもりだという。
ハロウィーンで公園密集「自由が基本」と容認姿勢
前日のハロウィーンで、市は感染拡大防止を目的に市中心部の立体型公園「オアシス21」の地下部分の閉鎖時間を前倒ししたが、地上部分に人が密集したと指摘されている。これに対して河村市長は「人間は自由が基本ですから。そこに対して十分注意をしてもらうしかない」と容認姿勢を示した。来年以降は規制を強めるのかとの問いにも「そんな管理国家みたいなことは極力避けるのが当たり前。そんなこと言わん方がええように、安価な薬が出てくるのを祈る気持ちでおります」と述べた。 「金メダルかじり」をきっかけに対外的な公務を自粛する中、11月5日のイタリア・トリノ市との姉妹都市提携15周年の記念式典にオンライン参加する予定については「国際儀礼ですから。当事者から出てほしいという希望もあり、市長の責任として出る」とあらためて明言。その他の公務については「年内ぐらいは丁寧に考えてやっていきたい」と、内容に応じて判断する考えを示した。 (関口威人/nameken)