名古屋・河村市長、対外公務自粛見直しも トリノ市との記念式典「出なきゃいかん」
名古屋市の河村たかし市長は25日、市役所で定例記者会見に臨んだ。「金メダルかじり」をきっかけに続いている対外的な公務の自粛について「市長としての責務がある場合は出なきゃいかんでしょう」との考えを示した。来月に予定されているイタリア・トリノ市との姉妹都市提携15周年の記念式典にオンラインで出席する意向だという。
「金メダルかじり」の余波続くも「公務もそれぞれ」
河村市長は8月、市役所を表敬訪問した東京五輪ソフトボール代表選手の金メダルをかじり、批判が殺到して以来、イベント出席などの対外的な公務を自粛している。 市政混乱の責任を取るとして市長給料の3カ月分(約150万円)を返上する特例の条例案を市議会9月定例会に提出。議案質疑で対外的公務の自粛期間について「減額している期間については同様の対応が必要だと考えている」と中田英雄副市長が答弁。条例案が可決すれば、少なくとも年内いっぱいは自粛が続くとみられたが、議会側が条例案を否決し、自粛期間のあり方は宙に浮く状態になった。 この日の会見で河村市長は「公務といってもそれぞれ。役所とも相談して、最後は僕が決める」とした上で、「開催側のご意向がある場合、市長としての責務がある場合は出なきゃいかんでしょう。そこんところは考えながら進んでいく」と述べた。 トリノ市との記念式典は11月5日。オンラインで名古屋とトリノを結び、名古屋市側がトリノ市長らに姉妹都市提携15周年の祝意や謝意を示す。河村市長は「国際儀礼ですから。私は出ますよ」と断言。これまでの発言との整合性に疑問を呈す報道陣に「河村さん個人のことではなく、市長としての義務だと思う。だったら市長でなくしてくださいよ」などと気色ばんだ。 担当の市国際交流課によると、市長の強い意向を受けて、出席する方向で調整中だという。
ハロウィン当日は栄地区の公園を早めに閉鎖
新型コロナウイルス対策として、10月31日のハロウィーン当日、栄地区の立体型公園「オアシス21」の「銀河の広場」と「水の宇宙船」を午後6時で閉鎖すると発表した。通常は最大午後11時まで開放されているが、昨年のハロウィーンで人が密集したからだという。 河村市長は「デルタ株は急激に減っているが、外国ではまだものすごく多い。次のウエーブ(波)が来るといけませんので、ハロウィーンなどのどんちゃん騒ぎには十分注意してほしい」などと呼び掛けた。 (関口威人/nameken)