手の疲れには「指ストレッチ」と「手湯たんぽ」が効く【40歳から始める! 健康寿命を延ばす「手力・足力」!⑦】
長時間のスマホやパソコンの使用、仕事や家事、趣味でも、「手」は日頃から最も酷使している部位。更年期世代になると、手の疲れの蓄積から痛みを発症することも。これが健康寿命を縮める原因にも。その予防に役立つ手の健康を守る方法を、看護師で英国ITEC認定リフレクソロジスト・アロマセラピストの市野さおりさんに伺った。
手指の柔軟性アップで肩こりも解消!
毎日酷使している「手」のために、普段何かしているだろうか? ハンドクリームをつけるくらいという人も多いのでは? 「何かをつかんだり、手先で行う作業、スマホもパソコンの操作も、手を使っているときはほぼすべて手を丸めた状態です。これが長時間になると、手の筋肉や関節が硬直していきます。 手の指関節の可動域をチェックしてみてください。普段は丸めていることが多いので、逆に反らせてみます。MP関節(指の付け根の関節)は最大90度くらいまで反らせることができるのですが、肩や首にこりがある人は指が反らなくなっていると思います」(市野さおりさん)
【指反らしチェック】 1 片方の手の指でもう片方の手の人差し指を、ゆっくり反らせる。 2 同様に中指、薬指、小指と1本ずつ反らせていく。最後は4本一緒に反らせる。これを左右の手の指で同様に行う。 「どのくらい反ったでしょうか? 最初はチェックのつもりで、無理をせずゆっくり行ってください。これを毎日行うことで、少しずつ柔軟性を取り戻していきます。すると肩や首のこりも解消していきます。できたら90度を目指しましょう」
手の甲のマッサージで組織の癒着をはがす
「次に習慣にしてほしいのが、手の甲のマッサージです。手の甲は皮下脂肪が少なく、手を酷使していると、皮膚、筋肉、骨、腱などが癒着して、柔軟性を失っていきます。 特に手の機能を維持するためには、手の皮膚の健康を保つことも大切です。皮膚が乾燥してあれると、筋肉と骨も癒着して、手の動きが悪くなります。すると血行も悪くなり、さらに肌があれて動きが悪くなるという悪循環に。 手の甲は年齢が如実に表れる部位でもありますね。何気なくハンドクリームをつけている人も、もう少し手の甲に気をとめて観察して、ケアをしてあげてください。そこで私のおすすめは手の甲のマッサージです。 肩や首のこりがある人は、ほぼ手の甲も硬直して血行が悪くなっています。ここをしっかりもみほぐすことで、肩や首のこりの解消に役立ちます」