明日初戦。強豪揃うコパ・アメリカに挑む森保ジャパンの勝算と意義
昨年10月に埼玉で4-3と下した相手とは、まったく異なるチームのはずだ。 南米ナンバーワンを決めるコパ・アメリカに招待されている日本代表がグループステージで対戦するウルグアイのことである。 いや、なにもメンバーが大きく変わっているわけではない。顔ぶれはほとんど同じだが、大会に臨む本気度、モチベーションがまるで違うのだ。 「ワールドカップと同じくらい注目される大会だ」 大会を中継するDAZNのインタビューでこう答えたのは、ブラジル代表として1979年大会、83年大会に出場したジーコである。 「コパ・アメリカにはヨーロッパのトップで活躍するビッグネームがたくさん出場するからね。さらに南米には世界一になった強豪国が揃っている。その大陸でタイトルを獲得することは、とても価値のあることだ」 異なる顔を見せるのは、ウルグアイだけではない。昨年11月に対戦したベネズエラ、今年3月に対戦したコロンビア、ボリビアも、日本国内で見せたのとは異なる真の姿を覗かせるだろう。 各国の陣容も実に豪華だ。開催国のブラジルは、FWネイマール(パリ・サンジェルマン)こそ負傷離脱したものの、FWロベルト・フィルミーノ(リバプール)やMFフィリペ・コウチーニョ(バルセロナ)など、経験豊富で個人能力に秀でた選手が揃っている。 ほかにも、アルゼンチンはFWリオネル・メッシ(バルセロナ)とFWセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)、コロンビアはMFハメス・ロドリゲス(バイエルン)とFWラダメル・ファルカオ(モナコ)、日本が初戦で当たるチリはMFアルトゥーロ・ビダル(バルセロナ)とFWアレクシス・サンチェス(マンチェスター・ユナイテッド)、ウルグアイはFWルイス・スアレス(バルセロナ)とFWエディンソン・カバーニ(パリ・サンジェルマン)というように、各国ともにベストメンバーを集めている。スアレスにいたっては、コパ・アメリカのためにスペイン国王杯決勝を欠場して手術を敢行し、この大会に参戦するほどなのだ。 南米勢がある意味、ワールドカップ以上のエネルギーを投じ、プライドを懸けて激しくぶつかり合う大会――それが、コパ・アメリカなのだ。