明日初戦。強豪揃うコパ・アメリカに挑む森保ジャパンの勝算と意義
ナショナルチームによる大陸選手権といえば、欧州選手権、アジアカップ、アフリカ・ネーションズカップ、ゴールドカップなどがあるが、最も古く、歴史あるのが、今大会で46回目を迎えるコパ・アメリカだ。 初開催は実に1916年。当時は「南米選手権」と呼ばれ、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ウルグアイの4チームによって争われていた。その後、パラグアイ、ボリビア、ペルー、エクアドル……と、段階的に参戦するようになり、南米の全10チームが参加するようになった75年大会から、名称が「コパ・アメリカ」に変更された。 もっとも、10か国でトーナメント戦を行なうのは座りが悪いということで、大陸選手権にもかかわらず、93年から2チームを加えるようになるのは南米らしい緩さ。こうしてメキシコ、アメリカ、コスタリカ、ホンジュラスなど北中米カリブ海地域のチームが出場してきたが、前回大会までの唯一の例外が、アジアから招かれた日本である。 99年のパラグアイ大会に自国開催のワールドカップを3年後に控えたトルシエジャパンが参戦。ペルーに2-3、パラグアイに0-4、ボリビアと1-1の1分2敗でグループ最下位に終わっている。直前に日本で行なわれた親善試合ではペルーと0-0のドローゲームを演じたにもかかわらず。 2011年のアルゼンチン大会にも招待されたが、このときは東日本大震災の影響により辞退。そして今回みたび招待され、20年ぶりの出場となったのだ。 グループAは開催国のブラジル、ボリビア、ベネズエラ、ペルー。グループBはアルゼンチン、コロンビア、パラグアイ、日本と同じく招待国のカタール。グループCは大会2連覇中のチリ、最多15回の優勝を誇るウルグアイ、エクアドル、そして日本。各グループ上位2チームと、3位のチームの上位2チーム、計8チームがノックアウトステージに進み、覇権を争う。 では、日本に果たして勝算はあるのか。南米勢の本気度を考えれば、ただでさえ苦戦必至だが、さらに苦戦を予想させるのは、今回の日本は22歳以下の選手たちが中心のチームだということだ。いわゆるA代表ではなく、東京五輪世代の18人に、FW岡崎慎司(レスター)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF中島翔哉(アル・ドゥハイル)、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)、GK川島永嗣(ストラスブール)の5人のオーバーエイジを加えた陣容なのだ。