新富裕層はどんな人? 事業、不動産投資、暗号資産など「令和の金持ち」が明かす実態 #令和に働く
企業に勤めつつ不動産にも投資
そんな高所得ビジネスパーソンの一人、田辺裕一さん(52歳、仮名)は大手広告会社に勤めている。現在の給与は年収で1600万円ほどだと語る。 「10年くらい前まではものすごい激務で、残業代も含めて年収は最大で1800万円くらいになりました。その後、長時間労働の規制がなされたあと、残業代が減った。今は出世を諦めた一方、残業をすることもなく平穏に生活しています」 そんな田辺さんは大手企業に勤める社会的信用を副業で活用している。不動産投資だ。 「不動産投資のコンサルタントの方と知り合ったことがきっかけで、約10年前に不動産投資を始めました。川崎市・武蔵小杉にあるワンルーム9部屋の中古アパート1棟を1億1000万円で購入しました。それはフルローンですが、勤務先の信用もあり、滞りなく融資がおりました。1部屋の家賃は8万円弱ですが、現状全室埋まっているので、家賃収入は年間800万円ほど入ります。そこからローン返済と管理費を差し引くと、毎年約300万円の収入になります。ローン返済分の350万円はそのまま含み資産に毎年積み上がっていきます」 株式投資も多少しているという。絶対に潰れない大手企業の株が割安になったときに買い、割高になったら売るという程度だが、それでも年間200万円程度の収入になっている。これらを合計した年収は2000万円を超えるという。
不動産投資をしている田辺さんは自宅の物件購入でもこだわりを見せた。 「世田谷区で比較的利便性の高い住宅街ですが、100平米(3LDK)の中古マンションを5000万円で購入し、400万円かけてリフォームしました。近くには自然も広がり、住環境がとても良いです。それでいて、この辺は地価が上がっているので資産価値も下がらない」 2人の子どもの学費もあり、そこまでキャッシュに余裕があるわけではないと語るが、それでも自宅と投資している不動産などで2億円以上の資産がある状態だ。