孤独死した91歳母、娘が語る美しい最期 “おひとり様シニア”の日常にSNS反響 「理想の逝き方」を考える #令和の親
「母とはビデオ通話をするのが日課」。東京とロンドン――離れていても信頼で結ばれた親子関係
ゆうこさんの目に、晩年の大崎さんの姿はどのように映っていたのでしょうか。 「たくさんのお友だちに囲まれて、元気に楽しく過ごしていました。同世代のお友だちはほとんど亡くなっていたので、20歳くらい年下のお友だちが多かったようです」 娘さんの言葉から、大崎さんの活発で積極的なお人柄が浮かび上がります。 「母はね、昔からとにかくなんでも一生懸命にやる人! 麻雀でも『楽しむ』というより『勝つ』ためにやるんです(笑)。興味のあることは、とにかくなんでも試してみて、ハマったものは、とことんやる。そういう人です。78歳の頃に、私のすすめで始めたXもそうですね。そこで、多くの方々と交流が広がっていくのも楽しいようでした。」 大崎さん親子は毎日のように連絡を取り合うのが習慣でした。 「母とはビデオ通話をするのが日課でした。ロンドンでは昼頃、日本では夜頃。母はその日にあったことやお友だちとのこと、大好きな韓国ドラマのことなど他愛もないことをたくさん話してくれました。」
「夜になっても部屋に灯りがつかないの」母のご近所さんから届いた、突然の連絡
離れた場所に住みながらも良好な親子関係を築いていました。そんななか、ゆうこさんにとって母の訃報は予期せぬ出来事でした。 「『今日はめずらしく電話に出ないな、出かけているのかしら?』と思っていたところ、母の近所に住む友人から、私宛にLINEが届いたんです。何かあったときのために、ご近所さんや母の友人数名とLINEを交換していました。 連絡をくれたのは、お向かいのマンションに住む方で、日本時間の7月23日20時頃です。『今日は珍しくXに1度もツイートがないし、夜になっても部屋に灯りがつかないの。心配だから家を訪ねてもいい?』という内容でした。 母は団地の上の階に住む別のお友だちに合鍵を渡していたので、その方に鍵を開けてもらって、その後念のため警察が来て確認、という順序でした。」 お2人は自宅のなかで最期を迎えときのために、すぐに発見してもらい、家族に連絡がいくよう準備していました。
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