祖母やママ友に否定されても…7年間信じ続けて見えた、不登校の息子の大きな変化
NPO法人『福祉広場』代表の池添素さんは、不登校や発達障害の子どもと親にかかわり続けて40年、子どもの不登校に悩み苦しむ親たちを支えている。 【写真】ゲームしてばかり…7年続いた不登校、息子が学校に行き始めた理由とは その池添さんと出会った家族と池添さんにジャーナリストの島沢優子さんが取材する連載「不登校と向き合うあなたへ~待つ時間は親子がわかり合う刻」第7回は、小学2年の夏休み明けから学校に行けなくなった息子・ジュンヤくんと向き合う母・サクラさんについてお伝えしている。 児童福祉関連の仕事に従事していたサクラさんは、行き渋る子どもを無理やり登校させてはいけないとわかりつつも、腹落ちしないまま過ごしていた。息子が授業の途中で帰ってきたことを知れば、学校学校に迷惑かけてしまってすまない、親の責任だと自分を責める気持ちが子どもに向き、つい叱ってしまうことも。教師からの「学校に行かないことは甘え」という態度にも苦しみ、自分を責めることが続いていた。前編【給食も原因?小2の夏から息子が不登校。学校に「すみません」と言ってしまう理由】では、そんなサクラさんがお守りのように大切にしているという池添さんからの言葉をお伝えした。 後編では、世代が違うじいじ、ばあば世代からの声に葛藤するサクラさんについてお伝えする。池添さんが不登校児の親たちを勇気づけ、闇から救い出した言葉とは。ジャーナリストの島沢優子さんがレポートする。 池添 素(いけぞえ・もと) NPO法人「福祉広場」理事長。京都市職員として保育所や児童福祉センター療育課などで勤務した後、1994年に「らく相談室」を開設。2012年にNPO法人福祉広場へ移行し、相談事業を継続している。子育て相談、発達相談、不登校相談、ひきこもりや親子関係の相談など内容は多岐にわたり、年齢も多様な相談を引き受けている。著書に『ちょっと気になる子どもと子育て―子どものサインに気づいて』『いつからでもやりなおせる子育て―子どもといっしょに育ちを振り返る』『笑顔で向きあって-今日から始める安心子育て-』『子育てはいつもスタート―もっと親になるために』『いつからでもやりなおせる子育て第2章』(いずれも、かもがわ出版)『育ちの根っこ―子育て・療育・つながる支援』(全障研出版)『子どもを笑顔にする療育―発達・遊び・生活』(全障研出版)『連れ合いと相方―介護される側と介護する側』(共著=かもがわ出版)立命館大学産業社会学部 非常勤講師、京都市保育園連盟巡回保育相談員。