一つ星出身シェフが「文句ない味」の酢豚やよだれ鶏を作る中国料理店など、注目の12店〈大木淳夫の12月の新店アドレス〉
グルメ本編集長として数々の名店を訪れる大木淳夫さん。毎月たくさんの飲食店がオープンする中で、大木さんが「これは!」と思った新店をずらりと紹介します。
今年一番元気だった中国料理は、年末にも注目店がオープン!|またも中国料理の話題の新店
この一年、話題店が続々とオープンした中国料理。年末の11月29日、また注目すべきお店が誕生しました。築地「シノワズリ372」です。店主は「チャイニーズタパスレンゲ」「レンゲエキュリオシティ」と、独創的な中華で高い評価を得ている西岡英俊シェフ。よりレストランを楽しんでほしいと、プライベート感あふれるカウンター8席だけのお店を作りました。“372”は今までの店舗とこちらの住所(◯丁目)の数字を合わせたものですが、“みんなに”という意味も込めているとのこと。
9種が一皿に盛られた前菜や、季節の春巻き(この日はラフランスとタレッジョチーズ)、驚くほど滑らかな自家製豆腐と上海蟹味噌の麻婆豆腐といった名物のオンパレード。15品を、15,000円で味わえる充実感はたまりません。
シノワズリ372
住所: 東京都中央区築地2-8-2 TEL: 03-6260-4841
文句のない味! オールシーンで使える中華
吉祥寺には12月1日「シネンシス」がオープンです。オーナーは広尾の人気中華「中華香彩ジャスミン」元店長、シェフは一つ星の「一平飯店」を経て香港で修業という、期待感が高まる陣容。
よだれ鶏と黒酢酢豚をいただきましたが、文句のない味。「温故知新」をテーマにトラディショナルな中国料理を今の時代に合う味にしています。とはいえ流行に乗って和や洋の要素を足したりはしない、その姿勢もいいですね。1皿2人前の小ポーションなので、さまざまな料理をオーダーできるのもうれしいところ。古民家をセンス良く改装した店内は木を基調にしていて、落ち着いた雰囲気。デートから女子会、家族での食事まで、オールシーンで楽しめます。
sinensis
住所: 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-8-3 吉祥寺キッシュ TEL: 050-5594-8631
グルメバーガーとカレーも話題だらけの一年でした|グルメバーガー“元店長”の独立店
今年はグルメバーガーも元気でした。11月20日、本郷三丁目にオープンした「apple Burger」は、三大源流店のひとつ「ファイヤーハウス」(ちなみにあと2つは「ファンゴー」と「ブラザーズ」)で10年という、元店長の独立店。場所は「ファイヤーハウスデリバリーサービス」と同じビルの2階なので、師匠との良好な関係がうかがえます。