iPhone16新搭載「カメラボタン」使いこなすコツ 現状ではまだまだ「残念なポイント」がある
この設定の変更は、先に挙げた「設定」の「カメラ」で行う。ここで「カメラコントロール」という項目を開くと、先に変更した起動の仕方の下に、カメラコントロールで呼び出せる機能の一覧が表示されている。標準の撮影以外にしたいときには、その機能名をタップすればいい。 例えば、「コードスキャナー」を有効にすると、QRコードを読み取るための画面が起動する。ただし、通常のカメラアプリでも、iPhoneが、写っているものがQRコードだと認識した場合、URLなどが画面上に表示され、タップすることで操作ができる。そのため、あえてここをコードスキャナーにする必要性は薄い。逆に、もう1つ設定できる「拡大鏡」は、すぐに呼び出したい機能なだけに、カメラコントロールで起動できると便利だろう。
ただし、通常のカメラとどちらか一方しか選択できないため、使い方に合わせて設定するようにしたい。iPhone 16シリーズにしたが、どうしてもカメラコントロールに慣れないという人は、あえてオフにすることもできる。 ちなみに、一部サードパーティのアプリも、カメラコントロールから呼び出せるようになる。筆者がインストールしているアプリの中では、「Instagram」がこれに対応していた。これを設定すると、カメラコントロールをクリックすると、即座にInstagramが立ち上がり、撮影画面になる。そのままInstagramに投稿したいときには、こちらのほうが便利だ。今後、ここに設定できるアプリが拡大することにも期待したい。
■「半押しでのフォーカスロック」には対応予定? このようにカメラ操作がより簡単になるカメラコントロールだが、現状ではまだまだ発展途上だ。アップル自身も、今後のアップデートでさまざまな機能を追加していくことを発表している。半押しでのフォーカスロックも、そのひとつだ。一般的なデジカメでは、シャッターボタンの半押しでフォーカスを合わせてロックし、そのまま押し込むと撮影される。 これに対し、iPhoneの場合、半押しするとズームなどの操作パネルが立ち上がってしまう。これをフォーカスロックに変えるためのアップデートがかかる予定だ。また、生成AIを活用した「Apple Intelligence」にもカメラコントロールが活用される。これによって、目の前にある景色や物を検索したり、書かれているものを読み取って質問したりといったことが可能になる。単なるカメラ操作ボタンではなく、AIのトリガーにもなるというわけだ。こうしたアップデートも、見逃さないようにしたい。
石野 純也 :ケータイジャーナリスト