阪神、日本ハムなどで活躍の坪井智哉が引退表明
日本ハム、阪神などで活躍後、2年前から米国の独立リーグでプレーしていた坪井智哉・外野手(40)が15日、ホームページ上で引退を表明した。18日に神戸で正式な引退会見が行われる。今シーズン、坪井氏はアトランティックリーグのランカスター・バーンストマーズでプレーしていたが、監督の方針から出場機会を得ることができず、メジャーへの門を閉ざされたことになったため引退を決意した。最後は住む場所も球団から与えられず宿無し状態。知人の家に居候しながらプレーチャンスを待っていた。「人生経験のため」と決意しての渡米だったが、あまりに凄まじい体験の数々だった。今後は、指導者としての第二の野球人生を目指す。 「野球をしにきたのに野球ができなければ意味がない。野球は大好きでいつまで続けたいが、メジャーの打席に立つ目標が果たせないなら低いレベルで続けてもどうなのかと考えて決断した。家族の生活もある。後悔はしていない」。 PL学園、青山学院大、東芝でプレーした坪井は、1997年にドラフト4位で阪神に入団。独特の“振り子打法”でルーキーイヤーに首位打者争いを演じる活躍をしたが、その後、怪我などに悩まされ、2002年オフに日ハムへトレードで移籍した。移籍初年度に打率.330を打つなど復活したが、2010年に戦力外通告。トライアウトを経て2011年はオリックスで1年間プレーしたが、そのオフに再び戦力外となると米国独立リーグでのプレーを選択した。1年目は足の肉離れ、2年目は肩を痛めて、満足な結果を残せなかったが、昨年オフに肩を手術。今シーズンは「独立リーグの中でも最もメジャーに近い」といわれているアトランティックリーグのペンシルバニアに本拠地を置くランカスターと契約を果たした。監督はメジャーで8年プレーして、レッドソックスでの監督経験まであるブッチ・ホブソン。元メジャーも多数いる人気チームで、現在、元ロッテの渡辺俊介投手と前オリックスの梶本勇介内野手も所属している。