サザエ食品・戸島陽平社長 あんこの多彩な楽しみ方〝提あん〟「スイーツというより調味料」 小豆は栄養価高い「スーパーフード」
【のれん分け】ユニークな社名の会社は、元々は北海道発祥だ。
「私の祖母の妹が北海道で創業して、のれん分けする形で15年後に関西で立ち上がったのがわれわれの会社です」
【バンド】幼稚園から高校まで福岡で過ごした。「高校時代はバンドを組んでドラムをやっていました。高校の部活の先輩にはKANさんやスピッツの草野マサムネさんがいます」という。
ドラムを担当したきっかけは「じゃんけんで負けたこと」だというが、現在の会社経営に通じるところもあるという。「ドラムは後ろからメンバーを見て、どうやったらテンションが上がるかを意識します。私は目立つのがあまり好きじゃないので、ちょっと下がって皆さんのいいところを伸ばして悪い部分を補うタイプですね。バンド時代の経験が経営者の基礎にもなっていると思います」
【理系】大学は「一番苦手なものを勉強しようと思って理系に進みました」という。
卒業後、IT系の経営コンサルタント会社に入社した。「物流会社のシステムやコンビニのチケットを出力する端末、タクシー会社の配車アプリなどを手掛けました。自分が一番苦手なものがITと経営だったので、両方を勉強する狙いでした。成功が見えている道に進んでもあまり面白みがないので、険しい道に行きたがりますね」
【社長】2014年に社長に就任した。
「最初に取り組んだのは、店舗の売り上げ報告やリポートをシステム化することでした。それまでは毎日店長が手書きでファクスで送り、本社で入力していました。私が自分でシステムを作り、全店でiPad(アイパッド)で売り上げを入力し、翌朝には自動でリポートが出るようにしたことで経営判断の速度やデータの精度が上がりました」
●動画チェックが商品開発のヒント●
【動画】毎日午前0時から3時ごろまで、テレビのドラマやバラエティー番組、配信やユーチューブなどの動画を見る時間に充てている。
「はやっているものをすべてインプットしようと思っています。このアニメで使われているこういう言葉が今の人たちに〝刺さる〟んだろうなとか、商品開発や経営のヒントになることもあります。(中国の春秋戦国時代を舞台にした)『キングダム』の発想で、できた部署もあります」