自然災害7倍時代に備える! 小さな畑から地球を変えるリジェネラティブ農業
粟田さんは、新型コロナ感染拡大の時期をきっかけに、山梨県の小淵沢での生活を取り入れる決断をしたことを機に、「1億総スモールファーマー化プロジェクト」と、小さくても、少しでも自分たちで食べるものをつくる取組を広げたいと活動しています。 そして、その1億総スモールファーマー化プロジェクトの実践にあたり、パートナーとしてともに活動をしている自然菜園の専門家であり、多数の著書の執筆も行っている竹内孝功さんは、こう続けます。
竹内 例えば自分が小さくても始めてみたことを広げようと思ったとき、最初は今までと違う方法で栽培したり、土壌を大切にしようとする視点の活動などは、いわゆる今の常識と違うので、周囲からは理解されないかもしれません。 わたし自身も、慣行農業とは違うやり方で自然農法という形式で実践し、たくさんの人にお伝えしてきましたが、最初は周りには全く理解されませんでした。 でも、環境をよくしたい、何かやってみたいと興味を持っている人は必ず全国にいるはず。だから、まずはその興味を持ってくれた人たちで楽しそうに活動していくといいですね。 そうすることで、自然と周囲も興味がわいてきて、知ろうとしてくれるのではないでしょうか。最初は小さくても、行動すること。やってみてみえてくる、意識ができるようになる世界が必ずあるはずです。 一番手っ取り早いのは、プランターでも小さなスペースでもいいから食べるものをつくってみること。水をあげなくちゃ、育ってるかな。そういう意識がもてるようになるだけでもかなり違ってきますよ。 最後に、辻さんが行動には喜びの要素も大切だと、締めくくりました。 辻 気候変動を含め、深刻なニュースに触れることも多く、ますます世界中に絶望感が広がっているようです。でも、だからこそ、わたしたちは今こうして生きていることに感謝し、生きる喜び=JOYを私たちの仕事や活動など生活の真ん中に取り戻していきたいものです。 まずは自分のうちでも近くの畑でも、土に触れ、自分で食べるものをつくってみるなど、今できることから始めて、そこに喜びを見出していきましょう。