大阪府・吉村知事が定例会見1月13日(全文2)特措法31条に基づき要請したい
医療機関の管理者に病床確保を要請する考えは
読売新聞:読売新聞の太田です。昨日の対策本部会議の中で、病床の確保に関して、知事、特措法の31条を活用するお考えを示されましたが、本日、衆院の内閣委員会の中で、西村大臣が条文の中にある医療関係者というのは、医療機関の管理者だったり、院長、理事長も入るとの考えを示されて、現行法でも一定の効果を持つというお考えを示されたんですが、こういった答弁を受けて知事として今後31条に基づいて、医療機関の管理者に対して病床確保の要請をされるお考えというのはありますか。 吉村:その西村大臣の答弁については、先ほどの答弁だと思いますが、ちょっと今の段階では僕自身把握はしていませんが、そういう答弁をされたということであれば、これは大臣の答弁だから国の正式見解だということになろうかと思います。これについてはきのうの本部会議で「医療関係者」というのは医療機関が含まれるんだろうか、普通に読めば含まれないんだろうけれども、そこにいわゆる管理者とか代表者を入れることで、医療機関に対する要請になるんだろうかという、その議論はしたところでもあります。おそらくその答えが今日、国会で答弁されたということなので、医療関係者が含まれるということになるということだと思います。 であるならば、僕自身としては、やはり今の感染を、この拡大傾向を見たときに、裾野を広げていく、できるだけ全体の医療資源の中で、やはり1床でも2床でも民間でそれができる力のあるところはやっていただきたいというのは変わりありません。これは専門家会議の中でもやっぱりそういった意見も、専門家からも出ているところでもあります。
医療資源はもともと有限
なので、これについてその範囲をどこにするのかというのは、ちょっと精査する必要があると思いますが、特措法31条に基づく要請、お願いということについて実施するという方向で進めていきたいと思います。ただ、まず一番大事なのは、これは当たり前なんですけど、感染者数、陽性者数を減らすということが一番大事だと思います。感染急拡大をいかに抑えるかが最も大事だと思います。というのも、いくら医療体制を強化しても、やはり医療資源というのはもともと有限です。しかもこの感染症というのは、もともと対応するのがそう簡単ではないというところが出発点です。 ですので、もともと有限の中でなんとか広げようとしているわけなんですけれども、陽性者の数の増え方というのが、例えば東京を見ると一挙に1000人から2000人になっているわけです。毎日、今1000人台とかが出てきているというふうになったときに、病床の、いくら増やしても感染者が右肩で上がると、これはどうしようもなくなってくるというふうに思います。それだけこのコロナの感染力、冬場における感染力、一気に拡大するときは増えてくる力がやっぱりあると思いますので、そこの角度のほうが、どう考えても医療体制を超える角度よりやっぱり早くなる傾向がありますので、まずはこの陽性者の数を抑えるということが一番大切だと思います。 その上で、例えば今、医療事態宣言、緊急事態宣言もやって、なんとか抑える活動もしながら、感染者がそれでも出てくるわけです。ゼロにならない。そのときに徐々に増えたり、何百人か単位で出てきたりというときで、なんとか抑えながら推移しているときに、1床1床というのが非常に重要になってきます。この1床1床をどう確保するかという点で、今までも、これは病院にもお願いをしてきてやってきたわけでもありますし、いろんな支援金制度、1医療機関に3000万円であったり、年末であれば大阪市の独自の1000万円、それから今、国でも、これもお願いして実現しましたけども、軽症、中等症で900万円、1床当たり、緊急事態宣言下において、重症病床であれば1950万円ということの支援策。それ以外にも、これまでのさまざまな議論の中で、コロナを受け入れて赤字になるのはおかしいでしょうというので、休床補償であったり、診療報酬であったり、さまざまそういった措置というのは実施されてきている経過もあります。