石油ストーブ正しく使えてる?/今月のレシピ【焼き芋】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#30
石油ストーブを購入するときのポイント
中達さん:ちなみに、防災視点で考えると、例えば20畳以上のリビングのお家で、非常時もそのスペースをいつも通りすべてあたためようとするのはナンセンスです。あたためる部屋を7畳程の寝室などに限定すると、灯油の消費量を抑えられます。 CAMMOC:なるほど! 就寝中の地震に備えて、寝室をいちばん安全な場所にしているので、在宅避難となったらその部屋だけでもあたたかく難をしのげたらいいですね。 そう思うと日頃も大きいストーブですべての部屋を温めようとせずに、コンパクトなものを使うと経済的だし、さらにコンパクトなほうがキャンプにも持って行きやすいです。 中達さん:近年、キャンプで石油ストーブをご愛用いただく方が増えたことから、テント内でご使用いただく際のチェックシートをつくりました。 使用中の注意。 CAMMOC:ちなみに、4~6人のファミリーテントだと約6畳と考えて石油ストーブを選べばよいですよね? 中達さん:いえいえ、暖房目安は木造やコンクリートなど一般住宅を想定しているので、おなじ広さのテントに対応するとは限りません。 CAMMOC:……たしかに! 勘違いしていました。 中達さん:石油ストーブは屋内専用なので、屋外などで風の影響をうけると異常燃焼するおそれがあります。落ちてきた枯れ葉に引火するおそれもあるため、風のあたる場所やテント外はもちろん屋内でも風のあたる場所などでは使用禁止です。 石油ストーブは対震時に自動で止まる安全装置はついていますが、酸欠時に消えるという機能はありませんので、使用上の注意をよく読み安全にお使いください。 CAMMOC:私は対流型のレインボーストーブを愛用していて、天板にケトルや鍋を置いてお湯を沸かしたりすることがあるのですが、その際の注意点はありますか? 中達さん:本体の幅よりも大きい鍋はNGです。あと、調理のふきこぼれなどが故障の原因になることもあるので、中身を入れすぎないように、調理中は目を離さないように注意しましょう。 CAMMOC:車やキャリーカートなどでの運搬時の注意点はありますか? 中達さん:運搬時に灯油がこぼれないように、タンク内の灯油は抜いてください。灯油抜き用のスポイトはホームセンターなどで売っていますよ。 さらに大きめのケースに入れたり、転倒しないように固定するなど工夫していただくとより安心です。 CAMMOC:最後に、去年の灯油が残っているのですが、もう使えないでしょうか? 中達さん:はい、灯油も生ものですので一見透明で変化がなさそうでも、昨シーズンより持ち越した灯油は使わないでください。 シーズン終わりには、自然消火するまで燃やし切っていただき、から焼をしてから保管してください。 CAMMOC:中達さん、ありがとうございました! 私たち自身、恥ずかしながら勘違いをしていた情報もありとても勉強になりました。みなさんもチェックシートや取扱説明書をよく読んでから安全にお使いください。石油ストーブの暖かさで寒い季節も乗り越えましょう。