【天皇賞秋・生情報】GⅠ初制覇を狙うレーベンスティールにとって何より頼もしい〝進撃のルメール〟
[GⅠ天皇賞・秋=2024年10月27日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2000メートル] 前日発売では完全にドウデュース、リバティアイランド、レーベンスティールの3強ムード。強豪2頭を迎え撃つ関東の雄レーベンスティール(牡4・田中博)はGⅠ勝ちこそないが、充実ぶりが際立つ。その仕上がりやいかに? 25日は美浦トレセンの角馬場、そして決戦前日の26日は坂路で状態を整えた。田中博調教師は「体は突っ張り感がなく、いつもの動きができていたかなと思います。(追い切りを)しっかりやった割にはいい意味でこたえていないのかなという感じがします」とフィジカル面のノープロブレムを強調。このコースでは不利とされるピンク帽の枠順に対しても「与えられた枠で頑張るしかないかなと思います」と前を向いた。 コンビを組んだ近2走で重賞連勝のルメールが今回も継続騎乗。そのルメールは秋華賞(チェルヴィニア)、菊花賞(アーバンシック)とGⅠを連勝中のうえ、26日のアルテミスSもブラウンラチェットで制して、今月だけで重賞5勝と手がつけられない。しかも、その全てが関東馬という流れにもレーベンスティールは合致する。 GⅠ3週連続Vだけでなく、天皇賞・秋の3連覇もかかる名手は1週前、最終追い切りと美浦トレセンに駆けつけてレーベンスティールの手応えを確認。美浦ウッド6ハロン77・5秒という破格のタイムをマークした最終追い切り後には、「先週より手応えは良かったです。カーブで内側に出して、馬はすぐハミを取って加速をしてくれましたし、スイッチオンしました。状態はアップしていると思いますね」と好感触を伝えた。実績で上回る〝モンスター〟2騎への挑戦にあたって、ルメールのお墨付きは心強い追い風だ。 以前はリアルスティール産駒にありがちなイレ込みなど精神的な不安定さが目立ったが「気持ちの高ぶりも許容範囲かなと思います」(田中博師)と最後の障害もクリア。充実期を迎えて心・技・体すべて揃ったうえ、誰よりも頼もしい鞍上を得たレーベンスティールが、GⅠ初制覇に向けて準備万端だ。
東スポ競馬編集部