【単独】「ディズニー越え」に本気のGENDA会長、ハズレすぎた「配属ガチャ」とは
GENDAで「ゲーム機レンタル」から始めたワケ
──2018年5月の創業後、どんな事業から始めたんですか? 片岡氏:最初はゲームセンターのゲーム機のレンタル事業から始まりました。ゲーム機を仕入れて保有し、日本中のゲームセンターにレンタルで貸し出し、その売上をレベニューシェアで分け合うモデルです。イオン時代から、ゲーム機のリースという金融取引的な手法はあったのですが、リース会社が「売れるかどうか」のリスクを取らないモデルでした。資金繰りに厳しいゲームセンター側が新しい機種を買えないのなら、それを代行して一緒にリスクをとれる事業をすればいいじゃないかと思って、展開していました。 振り返れば、すごくニッチな存在からのスタートでしたね。ただニッチな存在であることは20年以上前にイオンファンタジーで始めた時もそうでしたし、何よりゲーム機のレンタル事業は私がずっと「あったらいいのにな」と思っていた事業でもあります。スタートして半年で営業利益が1億円くらい出て順調なスタートでした。 ──初動も良かったのですね。 片岡氏:M&Aによる成長、というのは最初から考えていました。創業翌月の2018年5月にSPSSというリアルエンタメ施設のセールスプロモーション(販促物を作る広告代理店的な仕事)を行う会社をグループに迎え、創業2年目には、オンラインクレーンゲーム事業の「LIFTる。」立ち上げや中国と米国での子会社設立を行いました。その後、なるべく早く、3年半くらいでIPOしようと考えていたところで、想定外のコロナ禍が到来してしまいました。
聞き手・執筆:エンタメ社会学者、Re entertainment代表取締役 中山 淳雄