ヴィレヴァンに行ったら「本棚の一番上を見てほしい」ワケ。全店舗をまわるファンが熱弁
店内のポップにはいつも新しい発見が
――大人になった今、改めてヴィレヴァンを楽しむ方法などあれば教えてください。 ヴィレ全「まずはお店に入ったら、店内にあるポップを見てもらいたいです。商品の説明についている黄色の小さい紙です。そこに、すごくおもしろいことが書いてある可能性が高いんです。大喜利ではないんですけど、商品の説明をしつつ、ひとひねりあるまとめ方や文章で仕上げてあります。各店舗の店員さんが頭をひねって、楽しく商品を紹介してくれているので、かなり楽しめると思います。 あとは陳列されている棚を『これは何のテーマかな?』と考えながら見てまわると、よりヴィレヴァンが楽しめます」
「なぜここにこれが?」謎解き感覚でおもしろい陳列棚
――棚のテーマですか? ヴィレ全「はい。ヴィレヴァンの陳列棚はテーマを作って、本や雑貨をディスプレイしているところが多いです。その棚が何をモチーフに、どのようにディスプレイされているのかを考えるのはとても楽しいです。 例えば、先日僕が行った店舗の棚のテーマは『ハリー・ポッター』でした。ハリー・ポッターの書籍やグッズが並ぶ中で、なぜかお菓子の型抜きが置いてありました。『なんでこんなところに?』と思ってよく見ていたら、カエルの型だったんです。劇中にも登場するカエルのチョコレートをこの型で作ろう、みたいなメッセージだったのだと思います。 店員さんの思いつきやひらめきで置いた商品を『なぜ?』と考えていくのは、ちょっとした謎解き感覚でおもしろいです。一つ一つの商品棚を見ていくと、『こんなところになぜこれが?』という商品があるので、テーマを見ながら謎解きをしてみてください」
ヴィレヴァンで、本棚の“最上段”を見るとわかること
――置いてある商品の謎が解けると、店員さんと心がつながった感覚になりそうですね。 ヴィレ全「マニアックな楽しみ方かもしれませんが、僕はそういうのを一つ一つ見ながらヴィレヴァンを楽しんでいます。『最近のヴィレヴァンは、置いてある商品がどこも同じだ』という声も聞きます。でも、なんとか個性を出そうとがんばっている店舗はまだまだたくさんあります。 本部が一括で仕入れている商品もあるけど、店員さんが自分の裁量で仕入れられる範囲の中で、売れる商品を見極めて遊び心を出そうとする気概を感じるお店も多いです。遊び心こそがヴィレヴァンの魅力だと思うので、そんな店員さんの気概をぜひ楽しんでみてほしいと思います」 ――他に見るべき点はありますか? ヴィレ全「かなりマニアックな見方になるかもしれませんが、古い店舗に行った場合は、本棚の上段をチェックしてほしいです。棚の一番上にある変な本をぜひ手に取ってみてください。 というのも、古いお店の大きい本棚の上段には、仕入れたけど長年売れなかった本が追いやられて置かれています。この仕入れたけど売れなかった本にこそ、店員さんのこだわりや思いが詰まっていて、まさにヴィレヴァンぽいんです。上段以外にも、一番下の段に追いやられている場合もあるので、お店に入ったら大きい本棚の上段と下段をぜひ見てほしいと思います」 ========== 店内に入ったら、店員さんが趣向を凝らしたポップを見るのも、ヴィレヴァンならではの醍醐味です。ヴィレヴァンに行ったら、まずはポップをチェックしてください。また、なんとなく商品を眺める前に、棚の前に立ってその棚ごとのテーマを考えるのもおもしろそう。商品がそこに並ぶ理由や、店員さんからのメッセージを感じ取ることができるはずです。足を運ぶだけではもったいない! ぜひ、ポップや棚、本棚もじっくりチェックして、ヴィレヴァンの魅力を存分に楽しんでみてください。 【ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】】 全国に300店舗以上あるヴィレッジヴァンガードを北は北海道、南は沖縄・宮古島まで全店訪問を目指して全国をまわり中。Xにて、訪れた全ての店舗の記録を掲載。X:@village_vanvan <取材・文/瀧戸詠未 写真提供/ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】> 【瀧戸詠未】 大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB
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