経験ゼロでいぶりがっこ風たくあんに挑んだ男の記録【やさいの時間8・9月号こぼれ話】
今回のキットには、段ボール、スモークウッド、網(食材を置く)、受け皿(スモークウッドを置く)が入っていましたが、ほかに必要なものがないか阪口さんに確認したところ、レンガや石などの重しが必要とのこと。段ボール製の簡易燻製器の中で火を使うので、風で動いたり飛んだりすると大変危険なため、段ボールを固定するのに絶対に重しを用意したほうがよいです。また、カセットコンロを使うバーナー(トーチ)もあるとよいでしょう。スモークウッドはなかなか火がつかないので、ライターだと着火が大変だからです。そのほか、風が強い日は行わない、燻製している間は目を離さない、という注意点も教えてもらいました。
第四話 いざ燻製
撮影日(燻製日)当日、埼玉県某市にある阪口さんのご自宅にお邪魔して、組み立てた燻製器を2つ、ガレージに設置させてもらいました。阪口さんの指導・監修のもと、たくあんを燻製していきます。
市販のたくあん2種類、そして自作たくあんを網の上に並べる。
ガスバーナーでスモークウッドに火をつける。皮手袋があると安心。
火がついて煙が出始めたら受け皿に入れて燻製器の中へ。
目を離さず、じっくり2時間、待ち続ける。
2時間後にあけてみると、しっかりと煙でいぶされていた。
取り出していく。
第五話 ついに完成、その味は!?
上は、リンゴのスモークウッドで燻製したもの。下は、サクラのスモークウッドで燻製したもの(リンゴと特に見た目は変わらず)。 まず、見た目は、今まで食べたことがある秋田のいぶりがっこにくらべ、周りの色が薄いです。やはりあの表面の濃い茶色は、数日間という長い期間いぶすから着く色で、2時間の温燻ではそれほど色が着かないようです。また、燻製する前より水分が抜けて、一回り縮んでいるように感じました。それぞれ薄くスライスして味を確認していきます。
見た目は差がありませんでしたが、リンゴとサクラでは香りがかなり違いました。どちらも燻製の香りですが、リンゴのほうが優しい香りで、サクラはしっかりとスモーキーです。どちらがよりいぶりがっこっぽいかというとサクラに軍配が上がります。